POV.2 "Cherry Plum"
はじめに
『DIVINE FEMININE』変化のプロセスでは……もっと"いまの私"の輪郭や、心身からの変化がよりクリアになるようなケアアイテム、FlowerEssencesも変化のプロセスを柔くサポートするアイテムのひとつに…
そんなFlower Essencesのなかから、"Cherry Plum"の話。
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POV.2 "Cherry Plum"
(Aの視点)
時間やあらゆる豊かさ、余裕はいつもあるはずのに
何か明らかに余裕がない。
焦燥感のような追い立てられるものがいつもある。
そこにきづいてしまったら…暗い子宮の中にどこまでも落ちていきそうな……そんな気配を感じる。苛立ち。
ダイエットを始めたのに、また全くうまくいかない。
何本も何本も集めてしまう口紅。
手に入れたと同時に無くしたり、文句を言う。
「お気に入りは……?」と聞かれても、正直気分でしか答えたことなんてない。
早く目の前からいなくなって一人にして欲しい。
(Bの視点)
そこに空洞があるように感じて、同じ"何か"を感じる物をみつけてはどうしても惹かれてしまう。
身体なのか、脳なのか、眼なのか、全身のセンサーをつかって簡単に見つけては求める。それが途切れることのないよう、求めても無い…なんて日がないよう、落ち着かない…そんな日が来ないように、いくつもいつくもコレクションしておく。そこに感情はない。
スペースがあれば埋めずにいられない……という気持ちを打ち消したいのか、感じることも忘れてしまうほど当たり前に求める中毒のように、自分の空洞をみつけるかのように流し込んでく。
空洞を感じないように……なのか
空洞に触れていきたい……のか
行き来するアイドリングのような時間に
留まり続けていることで、守れる何かがあるのか。
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23:00
寝る時間は変えたことがない、またリセットされる。
(Cの視点)
あるのに、無い。
あるのに、壊す。
与えても与えても、足りない足りないと言う。
コントロールが効かない状況は、止まることが出来ない積載重量オーバーな暴走車を『それが止まることが出来る』ことを忘れ走らせているよう。
壊さずに愛せない、巻き込まずにいられない。
不思議で仕方ない状況をただ俯瞰して見つめる。
じめっとした湿度と暴力的な状況をみるのは飽きる、空をみる。風を感じる。
ミルクを舐めてみるが、この状況じゃげんなりだ。
ミルクをもらってすり寄り、愛嬌をみせる自分の本能にもっとげんなりだ。
目の前に"Cherry Plum"が置いてある。
彼女がいつも通るリビングにある。
転がしたり、さりげなくつついてみたり…している。
彼女の視界にCherryPlumが入る日は来るだろうか?
刺激に飽き健康な体型を取り戻す日が来るだろうか?
彼女の買い集めた口紅はつかわれるだろうか?
私にとってそれはそんなに重要で愉快だろうか?
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また新しい口紅を何本も買い求め帰ってきた。
"Cherry Plum"を開け、ミルクに一滴落としてくれた。その場所をそっと離れることを決めた。
なるほど、Cherry Plumを欲したのは私だ。
ABCDE……無数の選択肢が突然現れた。
皆どうするか自由。自由なのだから、私も自由だ。
初めて感じる感覚に心臓が圧倒されている。
そうそう……光があたる明るい場所で昼寝するのが好きなんだ。どこへ向かってみようか。
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(Dの視点)
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最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
また次回のnoteで。