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『現代短歌新聞』2022年11月号

①今井恵子「変化する読み」〈塔短歌会主催の「河野裕子記念シンポジウム」が九月十日(土)、京都産業会館ホールで行われた。参加者四三〇余という盛況であった。〉詳細なレポート。塔会員でない書き手に書いていただいたのがうれしい。
 〈「河野裕子のの『うたの読み』」(花山多佳子)はこの日、もっとも印象深く心に残った。(…)作歌力もさることながら、作品鑑賞力を養うにはさらに長い時間がかかると河野が言ったという。短歌に関わる者として深く共感した。〉全部は引けないけれど、講演のポイントが丁寧、簡潔に整理されてる。
 〈鼎談「河野裕子に再び出会う」には作品を次の世代へ継承しようとする姿勢が見えた。(…)詳細な情報提供から派生する数々の言説によって物語化されてゆく作者像が、作品の読みを制限してしまうこともある。〉河野の場合は特に。  
 河野短歌をきっかけに現代短歌の論点に深く斬り込むレポートだ。

②荻原裕幸「書評 川本千栄著『キマイラ文語』」〈川本の筆致は、もちろん個人的で個性的なものだけれこ、私は、読み進めながら、これは、菱川善夫だ!と思った。〉身に余る、とてもうれしいお言葉をいただきました。偉大な論者に少しでも追いつけるよう今後共がんばります。

2022.12.6.Twitterより編集再掲