海外育ちの日本人が求められる日本語力って?
なぜ、このような質問をするかというと、10月から日系人(日本語が年相応に話せる)の子ども達への日本語教室を再開させるからです。担当者なのに、まだなぁ~んにも決まってないんです。
既に、何年も日本の小学校での学習経験のある子もいるので、コロナ前に1度やって一斉授業は諦めました(笑)。年齢も違うし。
そして、親(ママ達)の希望は「おそらく日本の学校に行くことは無いけれど、ママの母国語・日本語を忘れないで欲しい」という程度です。
子ども時代は、親が何とかすれば良いと思います。
しかし、大人になったときに彼らが困らないようにするのが、私達親の責務であると思って居るので、まずは大人が日常生活をする上で困らなそうなレベルを研究したいと思います。
大人が日常生活をする上で困らなそうなレベル
4技能(Reading, Listening, Writing, Speaking)で考えてみました。
ざっくり言えばこれくらいでしょうか?
で、こちらの子どもの現状がこれ。
ここで、特記すべき事があるとすれば、
論理的思考は英語学習の環境下で形成されているはずなので、すでに備わっている子もいるし、まだまだという子もいるし・・・という状態。
彼らが、日本語でnoteを書くことはないでしょう!
彼らが、日本のニュースキャスターになることもたぶん無いでしょう!
彼らが、園遊会に呼ばれることは・・・きっと無い!
彼らが話す相手は、せいぜい日本の家族や親戚です。日本の漫画には興味をもって本くらいは読むこともあるかも知れません。YouTubeや映画は今でもよく見ています。でもたぶん生活圏は英語圏(カナダを中心とする国と地域)になってくるでしょう。
そんな子ども達なら丁寧な?きれいな?日本語を話すきっかけ(環境)さえ用意してあげられれば少しずつ学習も進むような気がするのですが・・・。
どうでしょう?
つまり、目指すは「音読(精読)」と「話す(言い換え・いろいろな話し方)」かも知れません。
どんな教材を使うか
案1:小学生新聞を使う
平仮名の勉強は、長くやってもつまらないだけです。それよりも、今起こっている問題やお話を読む方がおもしろいに決まっています。いろいろなテーマがそろっている分、新聞の活用はバランスがいいかな?これなら、大人達も一緒になって話題に参加できるので、良いかもしれないと思いました。
案2:プリント学習を使う
プリント学習の大前提は書くことです。答えを書いてプリントを完成させることで達成感も得られます。
我が家でよくお世話になっているサイトやアプリもありますね。非常によくまとめられたサイトだったので、今後ともお世話になりそうです。
案3:市販教材 おひさま[はじめのいっぽ] を使う
かねてから市販の教材を使うならこれ!と決めていました。
とても教育的かつ、バランス良くテーマが配置されているのが印象的でした。くろしお出版さんのサイトから「サンプルページ」にすすむことができます。ただ、イラスト・口調が低学年までを対象としているため、中学年以降の子ども達にはどうかな・・・?
案4:海外子女教育振興財団の無償サービスの利用する(送料別)
これは、1年以上の在留予定かつ非永住者が対象となりますので、ちょっと難しいかなぁと思っています。
まぁ、日本の家族に頼んでメルカリなどで教科書を買って送ってもらうという方法もあります。しかしそもそも、将来の受験を見据えた日本の子どものレベルを目指していないので、きちんとした教科書も必要ないかなぁ。
最新の継承語に関する記事があったので記録。(完全版じゃ無いのが残念;;)
こちらも、しっかりとした記事で良かったので記録。
最後に
書きながら思いました。日本の教育は、幼児教育から全て大学入試のための偏差値を獲得するための手段になっているような気がします。いかに良い数字をたたき出すかに先生も生徒も親も・・・全員が必死です。
だから、途中で入ってきた子や、少しのんびりペースの子はついて行くことが出来ずに、辛い学校生活を送る事もあるかもしれません。受験をゴールとしない子にとってはなおさら。この町に住む子ども達の親の意見をまとめると、「ついていけない=落ちこぼれ=悲惨=だから日本での学校生活は考えられない」ということでした。言っている意味は分かります。でも、問題はそれだけか!?とも思うのです。上手くはまだ言えませんが。
どなたか良いお知恵があったら教えて下さい。
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