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クレーンゲームと知的財産の関係性について
こんにちは、知財コーディネート広場です。
私ごとで恐縮ですが、先日中学三年の子供と
都内の某高校の個別相談会へ行きました。
その帰りに偶然目に入った「GiGO」の看板。
自分は聞いたことのないお店でしたが、
ゲームセンターなのかなと外から見える
店内の様子から感じました。
自分は全く興味がないので、素通りしようとしたら
子供に「GiGOに寄りたい」と言われ、
渋々店に入ったのですが、店内を見渡したときに
個人的に知的財産との関係性を感じたのです。
今回はそれについて記そうと思います。
店内のほとんどがクレーンゲームとカプセルトイ
自分は1990年台のゲームセンターのイメージがあったため
店内に入ったときに圧倒的なクレーンゲームとカプセルトイの多さに
まず驚きました。
そしてもっと驚いたのが「客層」です。
外国人旅行客の親子や自分とさほど変わらない
40代の大人が多く、自分の想定していた客層のとのギャップに
ビックリしました。
景品も個人的には見たことのないアニメのキャラクターによる
ラインナップが中心で、どうもそれに大きな価値があるようです。
それをGETするために沢山の100円玉がクレーンゲームに
吸い込まれていました。
自分たちの前にクレーンゲームをやっていた外国人親子は
結構な金額を使っていましたね。
景品の多くに知的財産の価値がある?
ここからが本題なのですが、
そもそも子供がGiGOに行きたいと言った理由は
店の入り口に貼られていたこちらのキャンペーンのポスターでした。
「五等分の花嫁って何?」
「家に漫画とかないけどどうやって知ったの?」
「ゴメン、全く魅力を感じないのだけど、このアニメの何がいいの?」
頭のなかに複数の「?」が交錯し色々聞いていくと
「4女を推している、すなわち推し活、何が悪い」
「漫画はないけどAmazon Primeで見ている、最近は映画も見た」
「世界でも人気のあるアニメに魅力を感じないことの方がヤバい」
絶賛反抗期の子供にことごとく反論されました(汗)。
ただ、子供の話や店内の様子から、これって景品のブランド力が
国内外で高く、すなわち知的財産として認められているのではないかと
感じたのです。もちろんそれを見逃さないGiGOの凄さも見逃せません。
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日経新聞にそれを示す記事があった
子供も推しの景品をGETして満足の表情で帰路につくなか
個人的に気になってスマートフォンで調べていたら
偶然にも同日に以下の記事が掲載されているのを見つけました。
記事を読んでみると、日本の知的財産が世界に受け入れられ、
インバウンド需要が再度高まってきているなか、GiGOのようなゲームセンターが大きな呼び水となっている旨、記されていました。
自分が行ったのは東京都の赤羽でしたが
記事では大阪道頓堀が取り上げられており、
来店の9割がインバウンドなのだとか。
動画配信サービスにより、世界中でいつでもどこでも見られるようになり
日本のアニメの人気がさらに高まる(知的財産の価値が上がる)なか、
GiGOでしか手に入れることができない景品の価値も向上し、
国内はもちろんインバウンドの集客にも繋がっていることが分かりました。
世の中の流れに合わせて変化させた良い事例かも
今はスマートフォンで色々なゲームが無料でダウンロードし
楽しめることができるため、ゲームセンターは厳しいのかなと
思っていました。
実際、以下の記事でもそれを示す内容が記載されています。
ただ、一方でクレーンゲームが伸びていることにも触れられており
前述のGiGOの取り組みに繋がっていると言えます。
クレーンゲームという手段に、国内外で知的財産の価値が上がっている
アニメなどを独自の景品を絡めた点は、今にマッチしたのでしょう。
渋々入ったGiGOから得られることができた思わぬ学び。
自己都合で行動を制限することは自分の可能性を狭めてしまい、
良くないなと思いましたし、子供から学ぶことも多いなと
改めて感じさせられました。