西伊豆自然体験学習ツアー1日目レポ
皆さんこんにちは!@宮澤です。
さて、今回は7月26日、27日に開催した、ちよだ地方連携ネットワーク主催の西伊豆自然体験学習ツアーの様子についてお届けします!
西伊豆自然体験学習ツアーとは
千代田区神田錦町にある「ちよだプラットフォームスクウェア」に拠点を置き、地方と都市相互の持続的なつながりを目指して活動している「ちよだ地方連携ネットワーク」主催の地域体験ツアーです。
舞台は、千代田区連携自治体の静岡県西伊豆町。日本の夕陽百選に選定されるなど、毎年全国各地から観光客で賑わうこの町は、新鮮な魚はもちろん、ワサビやかつお節、ところてんの名産となっています。
この、西伊豆町に千代田区在住の親子8組16名で五感をフルに使って自然体験学習ツアーに行ってきました!
事前学習の様子はこちらから↓↓↓
7月26日ツアー当日。
9時30分、参加者の皆さんが続々と三島駅に集まり、8組16名を乗せたバスが出発しました!
西伊豆町へレッツゴ~!
出発した車内では、引率者挨拶からスタートし、参加者の皆さんにも一言ずつ、このツアーで楽しみにしていることを話してもらいました。
みんなの元気な挨拶が聞けて安心しました☻
今日から二日間、よろしくお願いします!
バスを走らせること、約1時間30分。
最初の目的地、西伊豆中央公民館に到着。
体験学習1:郷土料理調理体験
最初のアクティビティは、西伊豆の郷土料理体験です。
西伊豆町まちづくり協議会食部会のお母さんたちから、郷土料理を教えていただきました。
食部会では、西伊豆地域に古くから伝わる郷土料理や、地元の食材を活かした調理方法などを後世に伝え、地元食材を活かした新たな料理の開発、首都圏在住の人々へのPRや交流などに取り組んでいます。
会場に入ると、明るい笑顔と元気な挨拶で食部会のお母さんたちがお出迎えしてくれました!
今回作るメニューは、
夏野菜のカレー、ひじきのチヂミ、ところてんです。
まずは、役割分担決め!
カレー班、チヂミ班、ところてん班の3チームに分かれたところで、いよいよ調理実習開始!
と、その前になんとここで西伊豆町民の会の手塚さんから、子どもたち全員に手作りの調理用帽子をプレゼント!なんと嬉しいサプライズに、子どもたちは大喜びで調理用の帽子を身に着け、調理開始です!
カレー班
鍋を混ぜる係、具材を運ぶ係にそれぞれ分かれ、みんな自然と連携しながら調理しており、事前学習の時の調理実習がここでも活きている感じがしました!(^^)!
今日の夏野菜カレーには、
玉ねぎ、にんじん、じゃがいも、かぼちゃ、なす、トマト、ピーマン
なんと7種類もの野菜が使われています!
なんて贅沢なカレーなんでしょう(*^^*)
完成が楽しみですね!
チヂミ班
西伊豆町産のひじきとにんじんを使ってチヂミを作ります!
普段、スーパーなどで目にするのは、乾燥してカットされているひじき。カットする前のひじきの長さに、子どもたちはびっくり!
「こんなに長いひじき、見たことない!」と思わず声が出るほどでした。
ホットプレートに生地を流し込み、1枚ずつ丁寧に焼いていきます
最初に、食部会のお母さんたちにお手本を見せてもらい、その後子どもたちが実践!!
最初は、難しかった流し込みの作業もだんだん慣れて、チームの2人がお互いを思いやりながらホットプレートに生地を注ぎ込む、まさに連携プレーがさく裂しました~
ところてん班
伊豆半島は天草(てんぐさ)の代表的な産地で、なかでも西伊豆の天草は最高級品として取引されるのだとか
食べたことはあるけど作ったことがある人は少ないのではないでしょうか?
と言っても、作り方は簡単です!
① 天草をもみ洗いする
② 水と酢、天草を鍋に入れ火にかける
③ じっくり煮だす
④ こして容器に入れて固める
子どもたちも、初めてのところてん作りにわくわくが止まらない様子でした
ここも食部会のお母さんたちに教わりながら、また他の参加者の方とも積極的にコミュニケーションを取りながら進めていました!
そして、個人的に感動したのが自分たちの班でやることが終わった子どもたちが積極的に「他にやることはない?」や、食部会のお母さんたちに「これ運んで~」と言われたら、「はーい!」とすぐ動いていたこと!
子どもたちが自発的に動く気持ちや率先して動いている姿に、心打たれました。。。
最後に、ところてん班が作ったところてんを自分たちで突く体験をしました!
子どもたちは、「僕がやる!」「次やりたい!」と、初めてのところてん突きに興奮が止まらない様子(≧▽≦)
写真でよく見るところてん突きを生で見て、大人も「おぉ~!」という反応
ところてんがにゅるっと出てくる感覚がくせになり、子どもたちも「楽しい!もう一回!」とおかわりの連発でした(笑)
最後の一押しが、コツなんだそうです!
食部会のお母さんたちと作った料理が完成しました~👏
みんなで仲良く「いただきまーす!」
郷土料理体験を通して、参加者同士だけでなく、西伊豆町まちづくり協議会食部会のお母さんたちと楽しく交流することができました!
食部会のお母さんたちが、なによりとてもパワフルで、大人も子どもも巻き込んで進めてくださったので、みんな楽しそうに調理していました✨
最後は、綺麗な西伊豆町の海を背景に食部会のお母さんたちと記念撮影!
次に向かった場所は、海辺のかくれ湯清流です
体験学習2:伊豆半島の成り立ちについて学ぶ
次に、我々が向かった場所は、今回の宿泊場所「海辺のかくれ湯清流」です。
あれ?もう宿にチェックイン・・・?いいえ、違います。
次のアクティビティの、トンボロ現象や太古の海底火山の痕跡巡りに行く前に、伊豆半島の成り立ちについて学びます
このアクティビティのジオガイドとしてお世話になったのは、
西伊豆で大人気の土屋先生です。
みんなからは、ジオじいの愛称で親しまれています!
ここでは、伊豆半島の成り立ちの動画を視聴。みなさん真剣に動画を見ていました。
ここでポイントとなるのが、伊豆半島は海底火山だったということ。
そして、伊豆半島の歴史は約2000万年前にさかのぼり、当時の伊豆は本州からはるか南の海底に沈む火山群でした。
フィリピン海プレートの上にできた、海底火山や火山島はプレートと共に北に移動し、やがて本州に衝突して現在のような半島の形になったそうです!
最後にジオじいから「伊豆半島は、どこをつついても火山!」という言葉が飛び出しました!
気になる伊豆半島の謎に迫っていきましょう♪
体験学習3:トンボロ現象観察
次のアクティビティは、今回のツアーで楽しみにしている参加者が多かった、トンボロ現象観察です。
宿から、10分ほど歩き見えてきたのは、瀬浜海岸。
壮大に広がる海を見て、参加者の皆さんも「わぁ~!!」と一気に気持ちが高ぶる感じが伝わってきました!
日中にトンボロの道が現れるのは3月~9月の大潮の前後だけです。
今回のツアーではこのトンボロ現象中に向こうの島に渡る予定でしたが、この日はあいにく波が高く、渡ることができませんでした。
ジオじいの案内で、波打ち際まで行き、海の生き物を観察しました!
渡ることはできませんでしたが、1日のうち限られた時間だけ現れるトンボロ現象を間近で見ることができとても感動しました✨
海の生き物の観察がスタートすると、子どもたちは小さなイワカニやヤドカリ、アゴハゼなどを次々と発見!天草も打ち上げられていました。
子どもたちは、海の生物を夢中で観察。自然と子どもたちの距離がさらにぐっと縮まった瞬間でもありました。
海に入る時間は少ししかなくなってしまいましたが、限られた時間の中でも子どもたちの楽しんでいる姿がとても印象的でした。
トンボロ観察の後に向かった場所は、堂ヶ島!
徒歩で移動し、その道中で参加者の皆さんもだんだんジオじいと打ち解けてきた様子が感じられました。
体験学習4:太古の海底火山の痕跡巡り
堂ヶ島に着くと、まずは実験からスタート!
実験①:コーラの実験
ジオじいの「やりたい子はいるか~?」の声掛けに対して、
「はーい!」何人もの元気のよい返事が!!
代表で、一人の男の子に実験をお願いしました!
コーラにメントスをれると、コーラの泡が勢いよく吹き出しました!
これは、火山の噴火をコーラの噴射に見立てた実験。
マグマの中には、水や炭酸ガスが溶け込んでおり、地下深くからマグマが上昇すると圧力が下がって、ガスが泡となります。泡を含んでマグマは密度が軽くなり、地表まで上昇し吹き出す原理を見立てた実験だったのです!
コーラ実験に子どもたちも大はしゃぎ😁
コーラ実験で、火山の噴火の原理について学んだところで、次は堂ヶ島に登ります!
歩いていると、堂ヶ島の一部に黒く削れている部分がありました。
実験②:黒い砂の正体とは??
遊歩道の下の岩がえぐられています。
「岩が削られることをなんていうんだっけ?浸食はまだ習っていない?」
とジオじいが問いかけると、
「浸食、運搬、堆積!」
と元気な答えが返ってきました!
「下の砂を見て。黒いよね?なんで黒いんだろう?この黒い砂のヒミツを探るよ。」
と言ってジオじいが取り出したのは、
袋に入った磁石と、黒い砂(黒い部分から集めたもの)
磁石と黒い砂を近づけると、砂が磁石にくっつきました!
そうです!この砂(黒い部分の正体)は、砂鉄だったんです!
すると、「なんで砂鉄があるの?」と参加者の方から質問が!
「いい質問だね~」とジオじいが笑顔で答えました。
「次の実験に移ります。磁石を岩壁に近づけてみてください。」
するとどうなるかな~?
「くっついた!」
岩壁には磁石がくっついたのです!
溶岩には、金、銀、銅、鉄、アルミなどが溶けており、噴火で積もった火山灰でできた岩壁には鉄が含まれています。
波が鉄を含んだ地層を削り、波で浜に運ばれ、鉄は重いので同じ場所に集まって黒い砂ができていたんです。
実験③:水に浮く石のナゾとは?
水の入った瓶に、2種類の石を同時に入れました。
すると、1つはすぐに沈みましたが、もう1つはなんとぷかぷか浮く
という結果に!!
石が浮くなんて不思議でよね~。では、この石なんで浮くのか?
この石のナゾを追求するべく、ルーペで覗いてみました👀
すると、子どもたちから「穴が開いている!」の声が。
そうです。この浮く石の正体は、軽石だったんです!
なんで硬い石に穴が開いているのか。
これも火山の噴火との関係があるんです!
マグマには、水や二酸化炭素などの揮発性成分が溶け込んでいます。これが噴火の際に発砲し、冷えて固まることでたくさんの小さな穴が生まれるのです!
実験をしながら、堂ヶ島の不思議を学んできた我々が最後に向かった場所は、堂ヶ島天窓洞です。別名で、青の洞窟とも呼ばれています。
柔らかい凝灰岩でできた岩を波が侵食して洞窟になったものです。真ん中が丸く大きく天窓のように開いており、そこから注ぐ太陽の光が海水に差し込むことで青く光る様子から、青の洞窟と呼ばれています!
この洞窟、日によって見え方が相当変わってくるそうで、この日は、
んーーー残念!青く見えませんでした💦💦
しかし、「きれいに見える日はこんな感じなんだよー!」と、ジオじいが写真を見せてくれて、「すごーい!」「きれいー!」などの声が。
次は、青く光っている様子を見学したいなぁ✨
約80分かけて、堂ヶ島をぐるっと一周し
「伊豆半島はどこをつついても火山!」
という謎に迫ることができました!
ただ話を聞くだけでなく、見て、聞いて、触って、感じて、体験できたので、より印象に残ったのではないかなーと感じます!
ジオじいの話を夢中で聞いている子どもたちが印象的でした✨
これで、今日のアクティビティは終了!
みんな、よく歩いたのでお腹もぺこぺこです!ここからは、お待ちかね夕飯のお時間~
宿にチェックイン
改めて、お世話になる「海辺のかくれ湯 清流」さんに到着です。
ここから、疲れた体を癒しましょう
西伊豆町の新鮮な海の幸を、いただきます~♪
そしてなんとここで、特別に生ワサビをご用意していただきました!
生ワサビがある情報を聞いた子どもたちは大喜び!
事前学習で学んだおろし方をしっかり意識して、ワサビをおろしていました!!
そして、美味しいご飯を堪能した後は温泉に入り、最高のひと時を・・・
部屋から見える夕日と海も最高!まさに絶景!!
贅沢な1日となりました。
西伊豆自然体験学習ツアー1日目が終了しました!
今回は西伊豆のお母さんたち(食部会のお母さんたち)との郷土料理体験から始まりましたが、食部会のお母さんたちがとてもアットホームで、熱意があって、そしてパワフルで、郷土料理だけでなく色々なことを学びました。
子どもたちもみんなと交流し、そして自然と協力しながら料理できていて、感動しました😢
その後の堂ヶ島巡りは、ただ話を聞くだけでなく見て、聞いて、触れながら、そして実験を通して自分で考える力もつき西伊豆の不思議を五感をフルに使って知ることができました!
そして子どもたちだけでなく、大人も夢中になって話を聞いていた様子が印象的でした!
土屋先生と話している中で、「理科って苦手な子が多いけど、なぜ?どうして?が解決できるとめちゃめちゃ楽しくなるんだよ!まさに、謎解き!」という言葉がとても印象的で、自分も苦手だった理科の授業が、土屋先生に教わっていたらもっと楽しく学べていたのかな~とも思いました(笑)
今日1日で、西伊豆町の自然とつながり、また地元の方とも交流を通して、つながることができ、とても充実した1日目となりました!
次回は、西伊豆自然体験学習ツアー2日目のレポをお届けします!
ぜひ、ご覧ください~!✨