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団子フェスティバルの謎 上
1分小説
この物語は2章構成になっています!
第一章:奇妙な依頼
東京の喧騒から少し離れた下町にある「みたらし庵」。店主の田中一郎は、毎日心を込めて団子を作っていた。ある日の午後、一郎が団子を焼いていると、店の扉が静かに開いた。スーツ姿の男が入ってきた。
「田中さん、ですね?」と男は低い声で言った。
一郎は顔を上げ、男の眼差しに一瞬ためらったが、微笑んで答えた。「はい、私が田中一郎です。何かご用でしょうか?」
男は名刺を差し出し、自己紹介をした。「私は黒田と言います。探偵をしています。ちょっとお話を伺いたいのですが」
「探偵ですか?」一郎は驚いた。
黒田は頷いた。「実は、今度の団子フェスティバルで起きた奇妙な事件について調べています。あなたの協力が必要です」
「団子フェスティバルで?」一郎は眉をひそめた。
黒田はさらに話を続けた。「昨夜、フェスティバルの会場でいくつかの団子が消えたんです。それも、特定の店の団子だけが」
「それは不思議ですね。でも、私に何ができるでしょうか?」
黒田は静かに言った。「あなたの団子が特に人気だと聞いています。犯人はあなたの団子を狙っている可能性があります」
一郎は困惑しながらも頷いた。「わかりました。協力します」
その夜、一郎と黒田はフェスティバルの会場に潜入し、見張りを始めた。深夜、会場の静けさを破るように、影が現れた。黒田は一郎に小声で合図を送り、二人はその影を追いかけた。
影はフェスティバルの裏手にある倉庫へと消えていった。黒田は慎重に倉庫のドアを開け、中に入った。そこには驚くべき光景が広がっていた。無数のみたらし団子が山積みにされていたのだ。
「これは…」一郎は目を丸くした。
その時、背後から声が聞こえた。「動くな!」
振り返ると、そこには若い女性が立っていた。彼女は何かに怯えたような表情をしていた。「これ以上近づかないで!」
つづく
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