同人女な推し短歌2首
ああだから私は沼に落ちたのだ
二次の神髄 魅力プレゼン
……を求めて私たちは今日もpixivを漁るし即売会に足を運ぶのだと思います。
というわけで推し短歌一首め、同人女丸出しでしたが、以下個人的な体験をつらつら書いていきますね。
もともと、私は考察廚ゲームオタク(ゲームをプレイし、設定資料集やコンサートの朗読劇、手に入る資料を片っ端から集めてゲームの世界をより深く考察していくという楽しみ方をするオタク)でした。今でも考察廚ではあるのですが。ただ、昔は二次創作に少し苦手意識があったのです。公式から出ている設定資料集の、たとえば本編の前に実はこんなことがあったんだよみたいな年表の1行で無限にお腹いっぱいになれる、そんなオタクだったのですが、そうやって公式からの情報を掘れば掘るほど、二次創作と公式からの情報の矛盾が嫌になって、二次創作はほとんど読んでこなかったのです。
それを大きく塗り替えたのが、刀剣乱舞というコンテンツでした。考察するにも「なにもない」ので、ある種、「なにをどう考察しようが公式と矛盾が発生しない(矛盾が発生するほどの供給が存在しない)」という稀有なゲームです。しかも、あれは刀の付喪神の擬人化のゲームですが、刀の来歴について調べれば調べるほど、その性格付けへの納得感につながってゆくというキャラ造形の妙が本当にたまらない……刀剣乱舞から歴オタに目覚める人が多かったのは、そういうことではないか、と私は思っています。
そうして、私は二次創作の海に飛び込みました。もともと私の好きなマイナーゲームの二次創作の作品数は2~3桁、ひどいときには1桁ということがほとんどで、数千~数万の二次創作があふれている、すごい世界だと思いました。
そんなある日、ついに出会ってしまったのです。ああ、だから私はこのキャラを好きになったのだ、ということを、すとんと腑に落ちさせてくれるような二次創作に。それは本当に素晴らしい体験でした。きっと、どれだけ原作ゲームをプレイしても、このキャラの備えている、こういう部分に私が惹かれたのだ、ということはわからなかったと思うからです。
このキャラの「こういう部分」に魅力を感じている、魅力プレゼン大会、それが二次創作ではないか、と私は思っています。そしてそれが原作との矛盾を感じず、解釈一致of解釈一致だったときの快感たるや。というわけで、川の中から砂金を探すように、今日も、二次創作の海に飛び込んでいくのです。
追記:下の句ちょっとだけ書き直しました。「ストンとハマる二次を求めて」→「ストンとハマる二次を読みたい」→「二次の神髄 魅力プレゼン」という変遷をたどっているのですが、「二次を求めて」「二次を読みたい」だと、一次に価値はないのか、っていう感じがして(そういうつもりでは全くないのですが)いて、「二次を読みたい」のほうがまとまっていはするんですが、そもそも私が刀剣乱舞に落ちた理由はMMDのすンばらしい動画が原因なので、「読む」二次に限定したくなかった、というのがあり、今の形に落ち着きました。いや本当にたった1フレームのために表情作りこんだりする世界だしそもそもモデルさんが美……って感じの素敵な世界なんですよねMMD文化……。
埃拭き査定の箱に入れていく
いつかの私に届くように
駿〇屋さん(中古アニメゲームグッズ・同人誌ショップ)にとてもお世話になったオタクでした。それは、先述の通り考察廚であったことと、私が好きになるゲームが、少し古いものが多かったこともあります。例えば、20年以上前のゲームの発売記念ドラマCDなんて、そういうところに行かなければ手に入りませんからね。
そうして、自分の中で熱がある程度おさまり満足したら、次の熱に浮かされたオタクへ、つないでいくものだと思っています。それは、さっきの例のようにどうしても手に入らないものであったり、学生だから中古のお値段でないと手が届かなかったり、いろいろ理由はあるでしょうが、私を救ってくれた推しグッズ、オタ活グッズを、次の誰かへ、「かつての私」である誰かへ、届けていくべきものなのでしょう。そして受け取った誰かが、うああ尊いぃ…とか、この世界の美しさを、少しでも、推しを通して摂取できたら良い。そんな気持ちを歌にしてみました。
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