子どもたちとオリジナルのひらがな50音カルタを作ったこと
「グリーンホーム東玉川保育園」は世田谷区にある認可保育園です。
0歳児から5歳児までの60人の子どもたちと過ごしています。
子どもたちの文字への好奇心
お正月明けに年中クラスで日本の伝承遊び(コマ遊びやカルタとり)を取り入れた活動を行いました。
制作の時間では「絵馬」を作って、子どもたちに今年やってみたいことやお願いごとを書いてもらいました。
子どもにとって文章を考えて書くというのは大変な作業なので「お名前(単語)だけでもいいんだよ」と伝えていたのですが、クラスのほとんどが文章にしてお願いごとを書いていました。
もともと、絵本の指差し読み(読む部分を指でたどりながら音読すること)など日常の遊びを通して、この年の年中クラスは文字に対する興味が強い子どもが多いなぁと感じていたのですが、今、ひらがなや文字への興味を発展させるタイミングかと思い、年中クラスのみんなでカルタを作ることを提案しました。
秋頃から年中クラスではカードゲーム(UNOなど)のブームもあり、遊び道具を子どもたちと作るところからやってみたいという保育士の好奇心もありました。
子どもたちとカルタ作り
カルタ作りをすることが決まると、ひらがなを1文字づつ、「あ」から「ん」までのカルタの内容を子どもたちと考えました。
既存のカルタの読み札の文章は五七五調ですが、この年齢の子どもが文章を考えるのは大変なことなので、保育士からは「ことばだけでもいいよ」と声かけをしましたが、どこかでカルタをしたことがあるのか、どんどんカルタっぽい短い文章を発表してくれました。
3日かけてひらがな50音の文章をすべて考え終わると、カルタの絵札のお絵描きです。
基本的に文章を考えた子どもが絵札の絵を描きます。
読み札の文章を考えるのもずいぶん早いなと思っていたのですが、みんな楽しくてノっているのか、お絵描きはさらに早くすらすら描いて、なんと全部2日でできてしまいました。
読み札の文字は保育士が書いて、カルタを全部ラミネート加工してオリジナルカルタの完成です。
電車が大好きな子の作品
「自分たちで作った!」という喜びもあって、子どもたちもとても気に入って遊んでいます。
今回の文字や他の活動でもそうですが、保育士が子どもに対して「教える」ではなく「遊ぼうよ」という感じで遊びの中に組み込むように考えて、子どもに提案するようにしています。
カルタを作って、その後
ひらがな50音のカルタを作り終わりましたが、子どもたちに「続きも作りたい」とせがまれたので、次は濁音・半濁音のひらがなのカルタを作りました。
また、カルタ作りの後、しりとり遊びやなぞなぞ遊びがクラスの中で流行ったり、お手紙を送り合うことが流行ったりして、子どもたちが言葉に関して興味がグッと深まっていて、これは今までの文字への取り組みが繋がっているなと感じます。
とはいえ、まだまだ年中さん。これから年長クラスで文字を学ぶこともできますし、まだ読み書きが苦手だったりできなかったとしてもおかしくない時期ですので、これからゆっくり遊びの中で学んでいってほしいなと思います。