書籍紹介「電子工作マガジン AUTUMN2022」(電波新聞社刊)
電波新聞社より年4回刊行されている「電子工作マガジン」を皆様にご紹介いたします。
今回ご紹介するのはAUTUMN2022(2022秋号)です。
まずはごめんなさいっ!9月20日に発売された雑誌のレビューを10月20日にアップするというこの所業、遅ればせながらにもほどがあるというのは重々承知の介でございます。まったくもって言い訳のしようもありませんが、そろそろ地域によっては紅葉が見え隠れし始め、この表紙デザインに相応しい時節が到来したと言えるのではないでしょうか?(だからそれを言い訳って言うんだよっ!!)
ということで、電子工作とプログラミングならびにエレクトロニクス情報が満載の本誌。今回も私が気になった記事を紹介していきたいと思います。
読書の秋!この秋に夜みたい新刊書 Google環境で手軽に学べるAIプログラミングの入門解説書
まず最初に着目したのはこの書籍紹介。本誌と同じ電波新聞社より10月7日に発売されたようです。
注目の理由は、AIプログラミングの題材としてリバーシゲーム(≒オセロ)を採用していること。私はボードゲーム趣味なので、どんなふうに思考ルーチンを組み立てているのかにとても興味あるんですよね…。
ちょっといま仕事その他の理由で多忙であり、買ってもすぐに取り組めないであろうことから先延ばししているのですが、「リバーシの戦術と戦略」なんてページがあるのを見ると血が騒ぐんですよねやっぱり。これはいつでもポチれるようにここにアフィリ貼っておこうっと!!
親子で挑戦!マイファーストパソコンを自作しよう 高性能「マイセカンドスーパーパソコン」の自作その① ~準備編~
このコーナーは前号までもあったのですが、今回はさらに求めるスペックがアップしており、動画編集がスムーズに行なえるゲーミングPCクラスのものを視野に入れています。金額はモニタを含めておよそ20万円程度ということで、まぁそのクラスなら妥当かなと思える仕様となっています。グラボも中古とは言え6万強のものをブッ込んでいるので、Premiere Proなどがサクサク動くあたりを狙っているのかもしれません。
今号ではとにかく部品を揃え、組み立ては次号ということなのでしょうが、昨今の半導体や電子部品の価格高騰化は依然として続き、市場に大きな影響を与え続けております。次号が発売となるころには部品の入手事情が大きく異なっているかも知れませんね。
時空を超えて!帰ってきたパソコンレクチャー 「IchigoJamのキット工作でハンダ付けを極めよう!」
毎度おなじみくりひろし先生のマンガ。今回はめでたいお知らせが掲載されているのでカラーページそのまま載せちゃいました。これによると本連載は連載30周年なのですって!さらにベーマガ(マイコンBASICマガジン)連載を含めると通算242回ですって!くりひろし先生お疲れ様でした!!
前号に引き続き、今回もIchigoJamキットの組み立てにおいて必要となるハンダ付けのレクチャーを掲載。上記のように「ハンダ付けとはなにか」という基本的なところから丁寧に解説してくださっています。さらにハンダの種類や性質の違い、専門用語に関する解説、さらには失敗例とその対策方法などが述べられており、これさえ読めばハンダ付けの達人になれる!(かも)
ただこのマンガでDr.Dも言っているように「カラダで覚えるしかない」部分が確かにあるものです。私もたまにはこういうのに取り組んで腕が錆びないようにしないとなぁ…。
とにかく前回夏号と今回の秋号はハンダ付けで悩んでいる方にとっては永久保存版です!学校の課題とか業務とかでハンダ付けを行なう必要のある方はぜひ本誌をゲットされることをオススメします!
マイコンBASICコーナー、読者投稿プログラム
毎度おなじみマイコンBASICコーナーでは、読者が作ったプログラムを紹介しています。今回は「折れ線との戦い」(IchigoJam1.4.1以降)、「棒ジャンプ」(IchigoJam1.4以降)、「ナンバーゼロ」(IchigoJam1.2以降)、「××ダッシュの練習」(IchigoJam1.4以降)の4つが掲載されています。
折れ線との戦い
プレイしてみると分かるのですが、これはいわゆる「あるけあるけゲーム」の亜流とも呼べる作品。自分の通った軌跡が壁となり、それに当たらないようにアイテムを取っていくというものです。
旧来の「あるけあるけ」と異なっているのは、通った軌跡がラインとなって後から現われることと、ラインを消す方法があること。これによってやり方次第ではいつまでも続けることが可能なゲームとなっています。「あるけあるけ」もアイデア次第でまだ先があるんだなぁと感じ入った次第。
参考までに、下図にて「あるけあるけゲーム」の原典を掲載しておきます。何か近いものが感じられるのではないでしょうか…?
棒ジャンプ
かなりのスピード感を伴うアクションゲーム。迫ってくる棒をジャンプして避けるだけの単純なゲームなのですが、ぼーっとしてると(してなくても)すぐにゲームオーバーになってしまいます。人も歩けば棒に当たる。
なおジャンプに使用するボタンがキーボードではなく「IchigoJam本体のボタン」なのでそこ要注意!!
ナンバーゼロ
数字の海の中をカーソルキーでさ迷い歩くように進んでいくゲーム。
進むにあたってルールは2つ。
① 自分がいまいる場所の数字とこれから進む数字を合計したとき、下一桁が0になるような移動を行なうとゲームオーバー
② 自分の通った跡は進めない。
例えばいま自分が「6」のときは「4」を踏まないように進まなくてはなりません。あせらなければ間違わないのですが、動ける範囲はだんだん狭まってくるので、高得点を狙うと頭を使います。
××ダッシュの練習
タイミングを見計らってキーを押すという極めてシンプルなゲーム。キーが押されたらプレイヤーの車は右列に向かって移動していきます。車線変更に成功したらクリア。他の車に当たってしまったらゲームオーバー。
対向車線の車は滝のように流れてくるので、どのタイミングのときに押せば向こうまで渡れそうか?を見極めることが攻略の早道。しかし「交通マナーの悪い某県」ってどこのことだ…??
チャレンジ!!電子工作大作戦
さてここからは、本誌前半のページである電子工作サイドのページより私がちょっと気になったところをカンタンに紹介していきたいと思います。
置き方を変えると色が変わる ワイヤレス照明の製作
数ある電子工作の記事の中から、リーズナブルでなおかつ興味深そうなものを選びました。ワイヤレスで点灯ってどうやって実現しているのかちょっと気になります。
そのヒミツは部品の中のコイルから発せられる磁気にありました。その磁気をインダクタという部品が受けると、インダクタの両端に電圧が発生。それを用いてLEDを点灯させているんだって。へぇ~!!
さらにこのワイヤレス照明は置く位置によって磁界の強さが変わり、それによって電圧が変わって色が変化するんだって。1,000円程度で作れるのに凝ってます!
ちなみにスマホなどのワイヤレス充電などもこれと同じ原理なのだとか。
スマホの音と映像を拡大する エレキット・スマホシネマの製作
これはスマホの画面を大きくし、スピーカーの音も増幅してテレビみたいな感覚で見られるようにしたというもの。キットで発売されています。
難易度は★ひとつということなので、まぁこれなら電子工作そんなに得意でなくともなんとかなる…かも?
とはいえ部品の中にはアンプ基板やスピーカーもあり、それなりに本格的っぽそう。スマホ用のキットなのにボリュームはアナログで回すっていうのが面白い。
スマホの画面を大画面で見るにはミラーリングなどの方法があるけれど、専用のツールや接続が必要だったりしてちょっと面倒。このキットはスマホをセットするだけで大きな画面で見られるのでそこがメリットかな。
特別企画★BCLと世界の放送局 BCL最新情報2022年秋 ラジオとインターネットで世界を聞いてみよう「RETEKESSの小型ラジオ」
本誌で連載されている、世界のラジオ放送をインターネットで聴くための特集記事です。
私自身は日本語しか分からないこともあってそっち方面はあまりチェックしていなかったのですが、今回はちょっと気になる内容があったので紹介することにしました。
ロシア向け地下放送「ロシアの真実」が良好
なんとドイツのミュンヘンにて有志5人がボランティアで運営している放送です。その名も「ロシアの真実」。放送内容は文字通りロシアの真実を伝えるためのものということで、放送もなんとロシア語で行なわれているとのこと。ロシア・ウクライナに向けたオーストリア送信だそうですが、こうした放送を当事国で発することができないところに事態の闇深さを感じます。
かの戦争について見解は当事国の方々にとっても様々であり、またなかなか本当のことが言えないといった事情もあると察せられます。この放送にしても地勢的に近距離であるドイツからの視点より両国の実情を伝えようとしていることと思います。願わくばこうしたことが現地の人々にとって行動指針のひとつになればと祈らずにはいられません。
ということで「電子工作マガジンAUTUMN2022」今回の誌面紹介はここまでとさせていただきます。
最近私もゆっくりプログラミングや電子工作に向き合えておらず、ちょっと反省の日々です(仕事では電子機器に飽きるほど向き合っていますが…)。やはり人間、インプットだけでなくアウトプットも大事だよなぁ~とこれを読むたびに思う次第。ということでなにか作ったりしたらまたこのnoteでも取り上げるので、あまり期待せずにどうかこれからもご着目くださいませ。