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「事例研究」への甘い誘惑

事例研究は、色々難しい問題があると思います。フロイトをはじめとして、各派の心理療法の創始者も、ある特定の事例を出発点にして自分の療法の確立のヒントを得ています。

しかし、フロイトの狼男の症例を典型として、クライエントに「著名療法家の患者」であること自体にアイデンティティを与えてしまう場合もある。

私たちも、クライエントさんとの関わりの中で、「この事例を研究発表のネタにしたらイケるかも」という「我欲」にとらわれた時はヤバいのかもしれません。

この本を読むと、いろいろ考えさせられてしまいます。フロイトは、彼を特別扱いし過ぎた。

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