「いつどこで役に立つか分からない」という言葉
「いつどこで役に立つか分からない」という常套句がある。教養やら学問の価値を説明する時によく使われる決まり文句だ。分野を問わず教育機関への助成金が削られる度にSNSで使われる言葉だが、いかんせん乱用気味の感が否めないので思ったことを手短に書き残しておく。
たとえば古代の哲学って「いつどう役に立つか分からないがいつか役に立つから大切にしよう」の価値観に支えられたものではなかったはず。その当時重要だった「神とは何か」「正義とは何か」という共同体の切実な問いに答えを出すために哲学は