そうだ、企画書を書こう
すっかり暑くなり、梅雨に入りましたね。
今回の記事からの方ははじめまして。前回に引き続きの方はこんにちは、良い夜ですね。
本を読むことがちょっとだけ大好きな花外です。
このnoteは長編初心者が200ページの文庫本同人誌(原稿用紙換算300枚、文字換算12万字)を作る、という目標を達成するまでの記録としてPixiv FANBOXと共に始めました。今日も本をつくるという山へ登る道すがら四方山話を綴っていきます。
前回のnoteはこちら。
前回はこれまでのプロットの作成過程を見直し、実際に長編小説のプロット4000字を書いてみて、三幕八場構成のありがたみを噛み締めつつも、指針となる企画書の必要性を感じたところまででした。
最終的なゴールは12万字書くこと
これまで、小説本文を見切り発車で書き出したり、小説の本を読み漁って長編小説のプロットの書き方を探したり、実際に長編小説のプロットを書いたりしてきました。けれど、長編プロットを書き出してみて、書きたいことってこれだったっけ?これであってるのかな?と度々思っては、元型となる構想ノートにもどって書き進めました。
どちらかというと私は、書きながら書きたいことがだんだんと見えてくるタイプなのですが、長編小説のプロットを書くとなると、書きたいことがある程度固まってないと、当然ながらプロットを書き進めにくい。そこで、私が書こうとしている長編小説の企画書を書いてみることにしました。そうすることで、書きながらぼんやりと見えてくる物語の理想形が、より素早く見えてくるのではないかと考えたのです。
企画書って何を書けばいいの?
そこで、こちらのnoteを参考にさせていただきました。
こちらのnoteによると、企画書には下記の内容を書いていく必要があるようです
企画書としてはこれらのすべての項目を書くことが理想だと思うのですが、まだプロットは書いている途中です。今回の目的はあくまで、プロットを書く上で迷子にならないようにコンセプトを明確にすることなので、一番上の『コンセプトと書きたいこと』に絞って考えていきたいと思います。
コンセプトってなにを書けばいいの?
『書きたいこと』はなんとなくわかるけど、コンセプトって?
実は、『コンセプト』も『書きたいこと』も似たようなものだったりします。
書くべき要素は以下の3つです。
1. プロット
2. キャラクター
3. テーマ
シンプル故に、難しい要素ですね。これをできるだけ簡単にしていきましょう。
プロットではキャラクターのとる行動を書く
まず、プロット。
ここでいうプロットは、物語の中でキャラクターがとる行動のこと。現在私が絶賛執筆中のプロットのように4000字とか長くなくて大丈夫です。
あるキャラクターともう一人のキャラクターが『惹かれ合う』
兄妹のキャラクターが『青い鳥を探しにいく』
あるキャラクターが『鬼退治にいく』
内面の変化ではなく、外に現れる行動についてこんな感じで書いていきましょう。
キャラクターが欲しているものと必要なものを書く
次に、キャラクターの行動原理について書いていきます。先ほど、ストーリーでキャラクターがとる行動について考えたはずです。では、キャラクターはなぜその行動を取ったのでしょうか?その理由を二つ推理していきましょう。
第一に、そのキャラクターが欲しているものはなんですか?
第二に、そのキャラクターにとって本当に必要なものはなんですか?この『もの』は必ずしも物質的な『もの』でなくとも構いません。
キャラクター、ここでは特に主人公が、なにか問題を抱えていたり、自分自身や世界に対して誤解をしていると仮定します。キャラクターが『欲しているもの』は、抱えている問題が解決するとキャラクターは信じています。それは、キャラクターが自分自身に、あるいは世界に対してある誤解をしているからです。しかしながら『欲しているもの』を手に入れても、問題は解決しません。なぜなら、問題解決に本当に『必要なもの』は他にあるからです。
ここまでで、「キャラクターについて書く、ってどういった設定でどんな性格で……とかじゃないの?」と思われる方もいらっしゃると思います。事実、元の企画書noteにはそういったことが書かれています。ですが、それは、キャラクターではなくて、設定ではないでしょうか。
確かにキャラクターの設定や性格について書くことは、それこそ、書きたいことを書くために必要なことだと思います。ですが、書きたい物語に必要な役割をこなせる特徴を持ったキャラクターでなければ、物語という舞台の上で十全に主人公という役を(または脇役を)こなせないのではないか、と私は考えます。
キャラクターについてはもっと他にも書いたほうが良いことがあるのですが、こちらの書籍に詳しく、わかりやすく書かれているので割愛します。
テーマは語りたい真実の問いかけを書く
プロットを曲がりなりにも4000字強書いているので、今の私には物語の終わりが見えています。
テーマはどう書き表せばよいか、それを考えるために、キャラクターに、今一度戻りましょう。
キャラクターは自分の世界に対して誤解をしていました。その誤解、言い換えると嘘を信じていました。嘘があれば、真実もあります。
ここで言う真実は、物語でおきたある事件の真相、そういった真実ではありません。
物語を通して語りかけたいこの世界の真実を指します。この世界を生きている一人である著者にとっての真実を書きましょう。
例えば、
『愛があればどんな困難も乗り越えられる』
『愛があっても階級差にまつわる溝は埋められない』
それぞれ対極の位置にある真実ですが、こんな感じでしょうか。
テーマにするには、これらを問いかけにするだけです。
『愛があればどんな困難も乗り越えられるか?』
『愛があれば階級差にまつわる溝は埋められるか?』
この問いかけを物語を通して描いていき、ラストシーンで真実を描きます。
物語にあったキャラクターを作り、キャラクターからテーマを書きましょう。
こうすれば、プロット、キャラクター、テーマが絡み合った物語が描けるのではないでしょうか?
ここまでのまとめ
これで、企画書のうち、コンセプトと書きたいことを書くことができました。
今回の目的はあくまで、プロットを書く上で迷子にならないようにコンセプトを明確にすることなので『コンセプトと書きたいこと』に絞って考えてきました。
いかがでしたでしょうか?
コンセプトを書くことは、私にはずいぶんと難しい経験でした。
いつもぼんやりと見えてくるものを、強引に、しかも簡潔に言語化するのにやはり時間が必要でした。
特にテーマが難解でした。テーマとはなにか、と説明する文章を考える上でも随分と時間がかかってしまいました。
私も、わかったような気になっていたものの、テーマがなんなのかわかっていませんでした。今回書いたことは、テーマについての現時点での一考察にすぎません。今回掴んだ感覚は、自分の中で少しずつ変わっていくと思います。
さあプロットに戻ろう
自分のコンセプトが明確になったので、改めて4000字のプロットを8000字にしていきたいと思います。
ただやはり、プロットを書きながら、コンセプトもその都度書き直していくんじゃないかな?と思います。それでは企画書としては中途半端ではありますが、来月はプロットについて書きたいと思います。
ここまで読んで頂いてありがとうございました。
質問やアドバイスがありましたらお気軽にマシュマロまで。
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