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モデルケース

ケース1 K・Kさん(40代・会社員)

 旅行が趣味で、旅先では神社仏閣を詣でることが多い。その中で、日本の神話に親しむようになった。
 また、アニメやゲームに出てくる「アマテラス」や「アメノムラクモノツルギ」といった言葉にも惹かれる。
 どうやら、これらは古典文学の「古事記」に記されているらしい。だから何冊か本を買って読んでみたが、いまひとつわからない。

 「古事記」は日本の文化を語る上で欠かせない書物です。そのため、本屋の「古典文学」のコーナーに行くと、「古事記」に関する本はたくさんあります。

 しかし、「古事記」は難解です。そこでまずは、「古事記」について基本的な背景や、構成、あらすじを知るとよいでしょう。これらがわかるだけで、一気に理解が進みます。そして、原文や訳を読んでいきます。

 古事記についての基本知識を踏まえて、特に関心の高い部分について一緒に読み進めていく、ということが、オンライン授業の一つの提案になります。

 もし、古典講義で古事記に関連する回があれば、そちらに参加してみるのも良いと思います。


ケース2 S・Nさん(20代・学生)

古典文学では、同性愛はどのように描かれているのでしょうか?

 「同性愛」がテーマですが、非常に難しいテーマの一つだと思います。なぜなら、とても多様な切り口があるからです。

 例えば、「男と男の愛」といったテーマと捉えれば、平安時代の貴族の子息と乳母子の関係も当てはまるかもしれません。一方で、鎌倉武士の主従関係や男色、お寺のお稚児さんの存在、江戸時代の陰間茶屋といった、時代の文化的背景を踏まえた男性間の関係性を論じる必要もあるかもしれません。
また、「好色一代男」や「東海道中膝栗毛」、「雨月物語」といった具体的な作品を読んでいく中で、「男と男の愛」を考えるのもおもしろいかもしれません。

 また、「女と女の愛」はどうなのか。こちらは比較的資料に乏しいので、学ぶことがより難しくなってきそうです。

 以上のような背景を踏まえて、特に関心のある部分について学んでいくのもよいと思います。

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