おばちゃんズ①~苦行に臨む
今回はおばちゃんズです。
毎年、冬に犬鳴温泉・み奈美亭に集合するグループです。
過去の記事はこちらです。↓ ↓ ↓
今回は、メンバーの中の1人が京都の嵐山にマンションを所有しているので、そこに泊めさせてもらい、そこを基準にした近隣巡りを企画しました。
メンバー紹介
おばちゃんズは、小学校~中学校~高校時代に知り合ったという古いお付き合いの仲間です。
「レキジョークル」は元はママ友仲間で基本的に歴史名所を巡るサークルなのですが、こちらは、特に歴史巡りが主体と言う訳ではありません。
グループとしての基本的な目的はなく、たまたま思いついた時に企画が挙がるので、毎年の「犬鳴ツアー」と、2,3年に一回程度、集まったりします。
全員で9人なのですが、今回は6人が参加しました。
最初に今回参加のメンバーをザっと紹介させていただきます。
・クミ
一番古い小学校5年生からのお付き合い。地元の情報通でお喋り好き。
・サッコ
中学の時に知り合い、同じ高校に進み、高校3年間は共に通学する。
歩くの大好き山ガール。
・チャコ
しっかり者で物知り。行動も速く頼りになる存在。
・サナ
なんといってもムードメーカー。笑いの提供者。美容と健康に気を使うおばちゃんズの美容番長。
・リカ
歩くの大好き山ガールだが、やや体力はない。どちらかというとボケ役。
・チセ
歴史、神社仏閣巡りは好きだが、歩くのは嫌いでなるべく楽して回りたい。
現地に集合するだけでハプニング三昧
レキジョークルと大きく違うのは、それぞれが住む沿線も最寄り駅も違うため、基本的に現地集合です。
この日も出来るだけ時間的なロスを無くすため、現地の嵐山駅付近にあるマンションに直接集合となりました。
私とサッコ以外の4人はそれぞれ合流しながら、最終的に桂駅のホームで待ち合わせするはずでした。
当初の予定では10時集合なので、嵐山駅には9時45分には全員到着の予定だったのです。
ところが、サナが打ち合わせしていた車両とは違うところに乗ってしまい、それでも同じ電車なので、そのまま駅のホームで合流できるはずが、勘違いして先に進んでしまって行方不明になり、そこでタイムロスです。
それ以前にチャコは、どういう訳か電車に座っている時にリュックの中から水筒が飛び出て、そのまま電車とホームの間に落ちてしまうというアクシデントもありました。
もちろん、電車が脱線したら大変なので、駅員さんには報告したようですが、水筒は諦めるしかありません。
結局、全員が揃ったのは10時30分頃となりました。
次回の注意点は「時間厳守」は必須のようです。
鯛匠HANANAー鯛茶漬け専門店
さて、11時にランチを予約しているので、休む間もな出発です。
この日は日曜だったので、なかなかランチの予約が取れず、このままだとランチ難民かもと思っていた矢先に、チャコがサッサと手配してくれました。
手際の良さはさすがです!
写真で見ると寂しい感じですがとんでもない!
鯛の刺身は、こんもりとたっぷり盛り付けられ、
最初はゴマダレにたっぷり浸してご飯の上に置いて丼にして、
お代わりして次はワサビも加えてお茶漬けにして食べる。
お刺身とご飯だけで2度美味しいという、下手したらごはん3杯はイケるという絶品ランチでした。
ここまで来るだけで、すでに汗だくになっていたので、願わくばランチに満足した後は、このまま涼みながらお喋りしていたいという気持ちを奮い立たせて、気合でお店を後にしました。
最初から苦行覚悟のハイキング
今回の計画の発端は、山ガールのサッコがこのコースでハイキングしようと提案があった事でした。
御存知の通り、私は歩くのは嫌いで、8キロの距離にちょっと愕然として、このコースの詳細を知ろうとグーグルマップで検索してみたら、途中で行けなくなり、道が続かなかったのです。
それだけで、このハイキングの過酷さを予想し、同時に自分に言い聞かせるように覚悟もしました。
◇風情ある街並みが続く
最初こそ緑豊かな古い町並みが続き、整備された道だったので、冗談も出てましたが、ご覧の通りの炎天下で全体的にずっと上り坂だったので、何度も小刻みに給水タイムを取りながら進みましたが、体力はどんどん消耗してゆきます。
私は聞いても仕方がない事を何度もサッコに確認します。
「今でどのくらいまできた?」
「まだまだ。」
「まだ登りは続くん?」
「うん。」
歩くのが嫌いな人間は何か目的がなくては先に進めませんし、今の自分の位置がどのぐらいなのかを把握しないと、精神的にもしんどい。
途中にあった「常寂光寺」「祇王寺」も横目に見て後ろ髪を引かれながら通り過ぎ、ただひたすらに歩きます。
歴史的名所を素通りするのはなんとも残念でしたが、「今回はハイキング」だと邪念を押し込んで先に進みました。
ましてやこの暑さです。
本来の醍醐味である景色も楽しむゆとりもありませんでした。
まるで修行僧のごとく、日本の夏をまともに体感しながらの苦行でした。
◇嵯峨鳥居本
この辺りは「奥嵯峨」とも呼ばれ、嵯峨野の西北にある愛宕山の麓にあたり、古い町並みが静かに時を刻んでいます。
簡単な歴史は以下の通りです
・大宝年間(701-704年)
修験道の役小角と白山の泰澄により神廟が創祀。
・天応元年(781年)
和気清麻呂により愛宕大権現を祀る白雲寺(愛宕神社)建立。
・平安時代の弘仁2年
弘法大師(空海)が一之鳥居となる、この嵯峨鳥居本が建てられ、山麓周辺を開拓。
なるほど、創建には、そうそうたる歴史上のメンバーが関わっていますね!
室町時代から、農業や林業や漁業を営みながら集落は発展し、江戸時代には愛宕詣での門前町として栄え、明治に入って町家や茶店などが並び、観光地として進化し、1979年に国の重要伝統的建造物群保存地区として選ばれました。
門前にあった「鮎の宿 つたや」さんから、鮎の塩焼きの臭いが漂い、思わずチャコと二人で顔を見合わせて、「食べたいなぁ」と、惹き込まれるように暖簾の中を覗き込みました。
◇落合橋と清滝川
この後、道は左に逸れると急に寂しい山道となり、ちょっとだけ体感温度は下がりました。
寂しい道なのですが車の通行は予想外に多く、狭い道幅なのにいちいち止まって端に寄らなければいけないので、自然を楽しむ事に集中もしていられません。
アップダウンを繰り返しながら到着したのは、清滝川にかかる落合橋です。
紅い欄干の落合橋は桂川(保津川)の支流である「清滝川」に架かる橋で、この先には「落合トンネル」があります。
山のトンネルは不気味ですが、霊感というものを持ち合わせていない私はいつも全く大丈夫なのです。
中を通る時にヒンヤリするのは単に日影だからなのか、
霊障なのかはわかりませんが、
この時も体感温度は下がりました。
このトンネルを抜けると、眼下には素晴らしい絶景がありました。
これこそが渓流風景の醍醐味でしょう!
その絶景とは裏腹に、飛び込み自殺・水難・滑落などの事故が多く、ハイカーや山菜採りの人たちが保津川へ転落して水死する事もあると言います。
そしてそれらのご遺体を発見するのは、ほとんどが保津川下りの船頭さんなのです。
京都が誇る絶景の清滝川や保津川ですが、多くの死亡者が存在するのも事実です。
おそらく、霊感体質の方なら別の意味で寒くなる場所だと思います。
◇JR保津峡駅での出来事
山道は下りの方が、足に負担がかかり、特に膝には体重がかかります。
クミはあろうことかその膝を10日ほど前に痛めてヒビが入っていて、その状態のままこの苦行に参加していました。
膝の痛みに耐えつつ、この暑さと坂道でバテバテの状態のはずなのに、クミのお喋りは止まりません。
チセ:「なぁ。もうかんにんして~。話してるゆとりないねん。」
クミ:苦笑い
クミとは小5からの付き合いで、お互いにパンツにスカート挟んでゴミ飛びして遊んでいた頃からなので、知り合ってかれこれ半世紀近くにもなります。
だから、お互い何も気を使う事はありませんし、バッサリと言い切る事も出来てしまいます。
そんな状態で、全員がヘロヘロの汗だくになった頃、ようやく苦行の終点である「JR保津峡駅」が見えてきました。
まだ遠いですが、終点が見えただけで俄然元気がみなぎってきます。
次の電車が来るまで10分ほどのあったので待っていると、突然現れた男性?に目が留まりました。
ちょっとクネクネした歩き方で、スレンダーな体つきでサングラスにキャップ帽、スポーティな身体にピッタリした服、なんと下半身はビキニタイプのパンツでお尻が半分出ている状態でした。
しかし、そのお尻は細マッチョ的にキュッと引き締まっており、なんとも美しい形だったので、思わず注目してしまいました。
特にまともに観た、サナと私は、その後にあーだこーだとその人物に関しての妄想話に湧き、十分余韻を楽しませもらったのは言うまでもありません。
さて、そろそろホームへ上がろうと、改札を通って階段を上がると、突然、山間の通り風が吹き、先頭にいたサナの帽子を飛ばし、あろうことか空中で一回転して、後ろにいたリカの手にキャッチされるという、なかなか狙っても出来ない技の披露に、みんなまた大爆笑となったのです。
いや~さすがサナ。
いつも笑いのタネは持ってるね~!
さすがに咄嗟には無理ですが、これを動画に収めれなかったのは、深く後悔しました。
【つづきはこちら ↓↓】
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