『「わからない」という方法』橋本治
「わからない」からやらない、ではなく、わからないからやる、わからないけどやる。「わからない」からスタートして、自分はどうわからないのか?を自分の頭に問うことが“「わからない」という方法”。
「わかりきった」と思われた業界は終わっていく。「活字離れ」が言われた出版業界、そして新規参入はないと思われていた編み物業界に挑戦状を叩きつけるように、1983年、橋本治は編み物の本を作る。しかも、「セーターの編み方」なんかなんにもわからない男性に向けて。
この本の中で「編み物本編」とも言えるパートは、橋本治は“わかっている立場”だが、後半は逆になる。
“わからない立場”から二種類のアプローチ法を紹介する。
エコール・ド・パリをドラマにするというテレビの仕事で使った“天を行く方法”。
枕草子を桃尻語訳するときに使った“地を這う方法”。
全体を通して重要なことは、脳よりも「身体のほうが頭がいい」事実であり、哲学。
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