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可愛い子には旅をさせよ〜7歳娘、飛行機一人旅物語
このnoteは、同じように子どもが一人旅に行く親御さんたちが
「あ、うちでもできるかも」
「申し込みはこうするのか」
と、少しでも役に立ってくれたら、という思いで書いています。
なにかのお役に立ちますように!
長文です!
娘、7歳。彼女は誕生日に初めて1人で飛行機に乗った。
彼女の祖母(夫の母)に逢いに行くためだ。
一人旅を決めるまで
というのも、私自身が大阪に住んでいた祖母(母方)に会いに、当時住んでいた熊本⇔大阪間を行き来していた。わたしは、1人行動が全く苦でない人間であった。
その考えで、きっと娘もできるだろうと思い
「なぁなぁ、よしばぁば(義母)の所に飛行機でいってみーひん?」
一人っ子、寂しがり子の彼女は、最初『寂しいから嫌だー』と言っていた。
あ、やっぱり無理かな…と諦めムードだった。せっかくの夫婦水入らずの時間は…。
しかしある時、何の心境の変化か、
『やっぱりよしばぁばの所に行きたい!』『飛行機乗りたい!』
と言い出したのだ。
こんな状況下なので、実母(娘のもう1人のばぁば。同じ府内にいる)には、『えー?1年生で早すぎひん?』『お母さんがしんどいと思うよー』
と色々言われたが、そこは本人同士の課題なのだ。(Byアドラー)
当の義母は
『最初だし、4日間にしようかねー。バタバタしちゃうし』
と。
え?長くない?3日でも長いと思うけど。と、私は伝えたが、やはり遠方なので移動で2日取られるのはしんどいだろう、ということだった。
実際、帰省時は5日間滞在している。
義母は一人暮らしだ。家のようにYouTubeを見せることも出来ず、外で1人で遊ばせることもなく、ワンオペマンツーマンになる。
私でも悲鳴あげそうなのに…でも本人がいいって言ってるし、いいか。
決まってからしたこと
娘の往復の航空券を購入。そのページから、ジュニアパイロットの登録をする。(ANAを利用)
https://www.ana.co.jp/ja/jp/serviceinfo/domestic/support/kids/
航空券を購入したのが1月。
そこからやることはそこまでなかったのだが、私の頭の中だけは常にフル回転だった。
当日に合わせて体調を整えておくこと。
これは私の方がなかなか厳しかった。喉が弱いので、毎年この時期に悲鳴をあげる。出発時は娘の体調は問題なかったが、向こうで少し咳が出てるよーと言われて事前に送っていた漢方を飲んでもらっていた。
荷物はどうするのか?
事前に送っておく服類と、当日いる荷物を分けること。
義母の家の洗濯機は縦型だ。我が家のように(ドラム式)毎日同じ服が着られるわけではないのだ。
付け加えるならば、繊細ちゃんの娘は濡れたり汚れたりを嫌がり、すぐに着替える。
なので、滞在日数+1日分は持たせた。
なお、4日間のうち、初日と最終日は同じ服を着てもらった。
当日いるもの以外を事前に用意し、レスポのボストンバッグに詰めて送っておく。
なお荷物は、前日又は前々日に発送し(前々日が確実に届く。特に遠方なら)近くの配送センター留めにしておくと、空港からの帰りにピックアップできるので義母の負担も減るだろうと考え、そうさせてもらった。
これは、結婚して12年、帰省の際にやっている技である。
4日間滞在するので、中身は
2.3日目の服
下着類
靴下
フリース
クロックス(水遊びなども考慮)
パジャマ2枚ほど
ボストンバッグのポケットに、
これでもかとマスクを10枚ほど(すぐにマスクを捨ててしまうため)
よく咳が出る娘用に、麦門冬湯を5包ほど。
後になって知ったが、義母は、ボストンバッグのポケットの存在に気がついていなかった。いや、こちら側が知らせていなかった。
なので、娘はリュックに入っていた(たまたま、前日に学童にリュックを持っていっていた)予備のマスクを4日間使っていたそうだ。
これは完全にこちらの落ち度だ。娘には申し訳なかった。
なので、持ち物は全部、どこに入っている、と伝えることを強くオススメする。
当日の荷物は、大きめのリュックに
ジュニアパイロットの同意書(帰りの分)
メルちゃん
ヘパリンクリーム(しもやけのため)
絆創膏
薄手の羽織もの(3月だったので)
保険証、医療証
現金2万(義母に渡す)
あと、本人の希望で、香村薫さんの
『名もなき家事をサクッと解決します!』という本(実用書。漫画付き)。
捨てられない日本代表の、彼女の愛読書である。
お金に関してであるが、普段からキャッシュレス生活をしている故手持ちの現金がなく、空港でやっとキャッシュコーナーを見つけ現金を手に入れたのだが、封をすることが出来ず、封筒に直に入れて娘にそのまま持たせてしまった。
置き引きなどに遭わなくて本当によかった、と安堵した。
保険証も入れていたが、コピーでもよかったかもしれない。
当日
ジュニアパイロットの同意書はこういう感じ。ANAのHPからお借りしました。
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出発当日、娘の誕生日は雨だった。
ジュニアパイロットの書類にも、早めに空港に到着して手続きを済ませるように、と書いてあったので2時間半前に伊丹空港に到着した。
自動チェックインが使えず、「お手伝いが必要なお客様」カウンターに向かう。そこで、ジュニアパイロットの書類を渡す。そして、ジュニアパイロットの証であるネックホルダーをもらう。
この際、予約番号などを伝えるとスムーズに手続きできる。
なお、行きの時は書類を見せるだけで大丈夫だったが、帰りの際、義母から予約番号などを聞かれたのだが、記録を取っておらず、マイレージNo.を伝えることでことなきを得た。(娘もマイレージに登録していた)
予約番号など、わかるものは相手にも伝えたほうがいいと思った。
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手続きが終わった際、搭乗券と一緒に同伴保護者1名に、保安検査場を通過できるチケットが手渡される。
(この時、誰が同伴するかを聞かれる。先にしっかり決めておいた方がいい。我が家は最後までお父さんにするか、お母さんにするか決めかねて、2通、行きの分の同意書を用意しておいた。結局はお母さんである私になった)
あいにくの雨のため、展望デッキでの昼食は諦め、デッキ近くの映えカフェにて昼食。3800円。
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保安検査場を通過したのは、塔乗時刻の30分前だった。
ここでお父さん(夫)とはお別れ。
伊丹空港は少し前に改装され、レーンが分けられていた。とても通りやすくなっていた。私の履いていたブーツは脱ぐことになったが。
検査場を過ぎると、スタバやら美味しそうなお店が並んでいる。
飲みたかったが、ぐっと我慢だ。
搭乗口を一緒に探す。帰りにちゃんと読めるように
「あれ?○○番搭乗口ってどこかな?」
と促してみる。意外にちゃんとわかっていそうだったので一安心。
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持ち物はちゃんと確認して、ばぁばへのお土産(自分も食べる用)も持った。
メルちゃんも持っている。
でないと、せっかくばぁばが誕生日プレゼントに買ってくれたメルちゃん美容院で遊べないしな。
搭乗口につくと、CAさんが私たちの所へやってきた。
「ジュニアパイロットですね。優先搭乗になるので、乗る際にまたお声がけ致しますね」
と満面の笑みで話してくれた。
娘もはしゃいでいた。
トイレは事前に済ませ、念の為麦茶を買って持たせた。
出発時刻20分前。アナウンスが流れる。
私たちの元に、CAさんが来てくれた。
立ち上がった娘7歳は、CAさんと一緒に搭乗ゲートを通過し、飛行機へと続くボーディングブリッジを進む。
どんどん娘の後ろ姿が小さくなっていく。
大きくなるって、こんな感じなんだろうな。
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娘が乗り込んだ後もその場をなかなか離れることができず、飛行機が離陸するまで見守っていた。
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娘を見送ると、夫と合流。2人でバスに乗って家路に着く。
逐一、義母とはLINEで連絡を取り合った。
息子より嫁とのLINEが多いってどないやねん。
着いてから
義母は私の想像よりも早く、空港に着いていた。
道中で荷物もピックアップしてくれたそうだ。ありがたや。
「無事に(娘を)引き取りました」
LINEを見て、どっと安堵にみまわれた。
この1ヶ月ほどの準備が報われたかのように感じた。
それからはとても楽しそうな写真が続々と送られてきた。
2日目はハウステンボスに行ったそうだ。
帰り、到着30分前には空港に到着し、出発時見れなかった展望デッキで植物や飛行機を見て時間を潰した。
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到着ロビーには、ジュニアパイロットの出迎え場所がちゃんとあった。
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娘の飛行機が到着した。
CAさんと一緒に出てきた娘は開口一番、
「3日目がずっと続けばいいのにーって思ってた」
その気持ち、痛いほどわかる。
私は逆ホームシックになり、泣いて親を困らせた子供だった。
CAさんに私の本人確認書類を見せ、娘はCAさんと別れた。
「途中ねー、耳がめっちゃ痛くなって、つば飲み込んでもダメだったねん。CAさんに言ったら、飴ちゃんとお水もらえたのー!」
ちゃんとコミュニケーションはとれるし物怖じしない。
可愛い子には旅をさせよ。体調管理と相手の都合は最優先。
娘は夏休みにも行きたいと言っているが、義母はさぞお疲れだろう。
遠いのに、孫のことをちゃんと考えてくれて本当にありがたい。
いつまでも元気でいて欲しい。