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【書籍紹介】わかる・つかえる・レベルアップ 賢者の利尿薬

東京は梅雨をほぼ体感することなく、急に夏真っ盛りとなっています。水分補給を意識的に行わなければと常日頃思っている編集部kgです。
さて、この時期に問題となるのが脱水症ですが、今回紹介するのはその逆ともいえる作用の「利尿」に焦点を当てた書籍となっています。

それでは、今回はこちらの書籍紹介です。

杉本俊郎先生(滋賀医科大学総合内科学講座/国立病院機構東近江総合医療センター)ご執筆の書籍
「わかる・つかえる・レベルアップ 賢者の利尿薬」

心不全パンデミックは予防できる?

近年、心不全患者数が大幅に増えています。今後も増え続けることが予想され、心不全パンデミックという言葉が表すように、心不全患者への適切な対処が喫緊の課題となっています。特に心不全・腎不全の患者さんの入退院が多いという現状は、みなさまの地域でも起こっている問題のひとつなのではないでしょうか。
そのような背景から、本書は著者の「利尿薬を適正に使用すれば、心不全・腎不全の入退院を防ぐことができるはず」という理念を基に作られました。目次をご覧いただければ、「あ、利尿薬のギモンが解決しそう」と思っていただけるのではないでしょうか。

目 次

問題提起編
1 なぜ今,利尿薬の使い方なのか?
2 現状の利尿薬の使い方の問題点 〜なぜ適切に利尿薬を使用できないのか?〜
基礎編
1 利尿薬を使うために必要な知識 〜体液過剰・うっ血・浮腫の病態生理〜
2 利尿薬を使うために必要な知識 〜各種利尿薬の薬理学的特性〜
3 利尿薬を使うために必要な知識 〜利尿薬と腎生理〜
臨床基本編
1 うっ血性心不全における利尿薬の使い方
2 体液過剰状態のネフローゼ・慢性腎臓病に対する利尿薬治療
3 肝硬変(腹水貯留例)
4 急性期医療・集中治療と利尿薬
5 降圧薬としての利尿薬
臨床実践編
1 ADHF─利尿薬の初期投与
2 ADHF─利尿薬の効果判定
3 ADHF─電解質異常への対応
4 ADHF─腎機能障害への対応
5 ADHF─利尿薬の効果の減弱
6 ADHF―入院から外来診療への移行
7 慢性うっ血性心不全─慢性期・外来における利尿薬の使い方
8 慢性うっ血性心不全─外来・在宅療養症例などにおける利尿薬の使い方
9 慢性うっ血性心不全─外来診療における,新しい利尿薬の使い方
10 高齢者のうっ血性心不全・腎硬化症─外来での心腎症候群
11 高血圧─難治性高血圧の一例
12 肝硬変─腹水貯留例
13 体液過剰状態の慢性腎臓病に対する利尿薬治療
症例編
1 急性うっ血性心不全の一例
2 進行した腎機能障害を呈している高齢糖尿病性腎臓病の一例

おわりに


あなたは賢者になれるのか?

目次のとおり「なぜ今、利尿薬の使い方なのか?」という問題提起から始まり、利尿薬の知識の基本、腎生理の基礎などを経て、「臨床実践編」でのクリニカルクエスチョン、「症例編」で症例の追体験などの構成を通して実際の考え方・使い方までが分かる内容となっています。
本書を読むことによって利尿薬の考え方が変わるきっかけになり、利尿薬の賢い使い方を考える一助となればと願っています。そして、結果的に賢者に一歩近づくことができるのではないかと思います!!!(個人差はあると思います)

今回はきどにゃん(腎生理にやたらと詳しい猫)は控えめな友情出演

こんな方におすすめ

賢者の利尿薬を一足先にご覧になった先生からは、初学者、中堅、ベテランそれぞれに新しい発見や、利尿薬の使い方・考え方ののTipsが詰め込まれている、と絶賛頂いております。
心不全や腎不全、肝硬変、高血圧を普段から診療している方はもちろんのこと、在宅医療や外来での利尿薬の使用方法も盛り込まれているため地域医療に従事している方にも一冊もっていて損はない内容です。

文責:編集部kg

お買い求めはこちらから(電子版もあります!)

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『わかる・つかえる・レベルアップ 賢者の利尿薬』
著:杉本俊郎
A5判、255頁、3,600円(税抜)
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