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【この中秋の名月に】岩波文庫的 月の満ち欠け

 今日が中秋の名月でこの本の記事を書くのは偶然。

 「鳩の撃退法」で打ちのめされてしまって、直木賞をとった「月の満ち欠け」は覚悟して読みました。覚悟決めていたせいか打ちのめされることはなかったのですが、趣味が読書でよかったし、日本語が母語で良かったと思ってしまった一冊。
 
 直木賞受賞作だし、映画にもなっているのであらすじは調べたらどこにでも書いてある作品なので私が今更!って感じですが、自分がこの本を読んだことや感じたことを忘れないように、そして読み返すときに「過去の私」が感じたことを書き残す意味を込めて。

 もちろん恋愛小説として読んでも面白かった。
少し前の私だったらそこに感動していたと思う。けれども今の2024年の私は文章の中に丁寧にピッタリの言葉がガラス細工のように当て込まれていることに感動する。

ここで、与謝野晶子!ここでこの一言!
文章をざっと流してしまったらこの小説はもったいない。
そして「月の満ち欠け」というタイトルがとてもぴったりな小説であると思う。

張り切った割に感動が文章にできなくて自分の能力の低さに呆れるばかりですが、この記事で気になった方は、読んでみてください。

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