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短編『何も気にならなくなる薬』その180

「アリ」

「マッチ棒」

「カステラ」


サランラップに包んで持ち込んだカステラを食べながら公園のベンチに腰を掛ける。
「これ、わかる?」
一人がマッチ棒を並べて問題を出す。
二本動かして別の式を作る。
みんなが頭を悩ませている。
わかったといって挑戦するも結局できない。
黙々とカステラを食べる奴もいれば、横から冷やかして騒ぐやつもいる。
誰かの食べていたカステラの欠片が落ちていて、それをアリがせっせと運ぶ。
誰かが剥がして置いておいたカステラの紙に、アリが群がっては何かをしている。

美味しいご飯を食べます。