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あるカーデザイナーのクルマ選び047


フライトキャンセルで出直しとなった後は、私もジュネーブへはアルプスのトンネルを越えて、車で往復していました。

もう1人のミラノの駐在員Kさんのヨーロッパシビック5Dで行ったこともありました。交代ドライバーがいれば、どこまでも疲れなく走って行けると思えるほど、道路環境は整っているのでした。

アルプスはこのモンブラントンネルで越えることができるようになり、重要な輸送路となったそうです。

それはそうです、クネクネと曲がりくねっと山道を物流を支えるトラックたちは走って越えていたのですから。

しかし、トンネル内での火災事故もあり、それ以降、速度制限がとても厳しくなり、私もほんの少しスピード超えただけで出口で立ち塞がれ捕まったことがありました。

そして、ミラノの西に位置する大都市トリノにも頻繁に車で仕事に行くことがありました。

ミラノとトリノの間の辺りは米の産地でもあり、広大な田んぼの中をアウトスロラーダ(高速道路)が通っています。

ここは湿気が多い土地なので、朝晩によく霧がかかります。

道は比較的真っ直ぐなので、前の車がいれば、何とか走れるのですが、自分1台での走行となるとゆっくり走り過ぎても、後ろからの追突される危険もあるし、先が見えないので、スピードを出すことも怖いという箇所なのです。

そこをイタリアーノは140Km /hを越えるスピードでカッ飛んでいくのです。

勿論、地元のよく道を知ったドライバーではあると思うのですが、そう信じて後を着いていけるほど信用はできませんので、その時は手に汗握る出張ドライビングだったのを覚えています。

このCRVとは、ヨーロッパを何千キロもかけて走り回ったというほどではなかったですが、山や海、夏や冬、いろんな環境での運転を経験する事ができました。

ドイツへもほぼ毎週、出張で行っていましたので、アウトバーンでの200km/h超え走行も日常生活の中で体験しました。

そこで感じたのは、ヨーロッパでの車は、走る性能が一番重要という事でした。

当たり前なのですが、日本やアメリカとは違う高速道路をその名前に相応しい速度で普通に走り回るので、車の走りの性能の違いもすぐにわかってしますのです。

日本やアメリカは車内空間の快適性や便利さが重要視されることがありますが、欧州では、先ずは安心してスピードを出して走れるか、です。

そんなヨーロッパの車社会を存分に教えられたのが、このMy 13th carでした。



つづく

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