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あるカーデザイナーのクルマ選び045


ミラノは長靴の形の半島の付け根より更に内陸、イタリアの国の中では北に位置する街です。

1時間も北に走るとスイスとの国境となるアルプスの山々があり、南西に2時間も走らないで地中海に辿りつきます。

イタリアの中部のローマやもっと南のナポリあたりまで行くとするとフェレッチャロッサという高速鉄道や飛行機での移動となります。

また、サルディニアやシシリアという島に行く時もミラノの都市の端に位置するリナーテ空港から飛行機で直行するのが便利です。

ちなみに、日本などの欧州外への国際線はミラノの西の郊外にあるマルペンサ国際空港が主で、欧州内やイタリア国内線はリナーテ空港と使い分けも明確で、ミラノはいろんな国やイタリアの他地域からも行き来し易い街でした。

イタリアというと、なぜか、暖かい国と思っている人が多いのですが、ミラノは北海道の稚内と同じ位の緯度なのです。夏は暑いですが、冬は氷点下になることもある気候なのです。

冬は朝、日が昇る直前に家を出れば、アルプスのスキー場のゴンドラに9時頃には乗れているという便利さで、アルプス日帰りスキーもできなくはない立地でした。

でも、アルプスに行く時は、せっかくなので、山の麓の温水プールがあるホテルに宿泊して、日本の温泉スキー気分を味わっていました。

また、ちょっとその先に足を伸ばせば、クールマイヨールというスキーヤーにとっては嬉しい限りのゲレンデがたくさんありました。

日本のようにリフトに長蛇の列で並ぶ事もなく、パウダースノーの林間コースをアルプスのパノラマを堪能しながらツアーできるという最高のスキーロケーションでした。

3代目CRVの4WDシステムはデュアルポンプ式クラッチによるパートタイム方式で、普段はFF駆動で走り、路面が滑りやすい状態になり前輪がスリップしたりするとリアタイヤに駆動力を伝達するという仕組みになっていているので、全て車任せの4WDです。

タイヤはオールシーズンタイヤなので、雪深い路面でのトラクションは厳しくなりますが、除雪された圧雪路では問題なく走ることができます。

どうしても車任せなので、普通の道と雪道と差を気にせず運転してしまい、特に凍った路面ではブレーキングを慎重にしないとスリップしてしまう事もあります。

アルプスのスキー場はゴンドラ乗り場の駐車場には雪があってもしっかり圧雪されているので、オールシーズンタイヤのままで行けます。

スタッドレスタイヤに履き替えるに越したことはないですが、毎日、仕事で車を使う訳ではなかったのでチェーンも持っていませんでした。

それでアルプスの雪山に行ってたのですから、今思うとちょっと無謀ではありますよね。


つづく






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