毎日1本映画を見ることを己に課した半月の話
智の海ラジオの理性担当、菊池です。
今回は、映画狂に憧れた僕が、1日1本映画を見ることを自分に義務づけた半月の話をしたいと思います。
1日1本映画生活あるあるも登場するので、ニッチなあるある中毒者のみなさん、お楽しみに!!
1.藤本タツキの影響で映画狂を目指す
突然ですが、漫画を読むオタクのみなさんに、僕が今からメンタリズムを披露します。あなたは藤本タツキに憧れたことがありますね……?ほら、当たっているでしょう?
これが、メンタリズムです。
というくだらない前置きは横に置いておきましょう。みなさんは、『ファイアパンチ』、『チェンソーマン』などの大ヒット作を生み出している売れっ子漫画家、藤本タツキを知っているでしょうか?
彼は独特の絵柄と魅力的なキャラ・ストーリーで人々を魅了し、全オタクの憧れの対象となっています。漫画にあまり詳しくない読者の方は、「タツキってほんとすごいよね」と言っておけば、漫画通ぶれるということを覚えておきましょう。
さて、そんな藤本タツキなのですが、彼が相当な映画狂であることはファンの間では有名な事実です。この事実を数学科らしく(菊池は数学科所属)式で表すと、藤本タツキ = 映画狂 となります。僕 = 映画狂 が成立したと仮定すると、僕 = 藤本タツキ が導かれます。これはアリストテレス以来の綺麗な三段論法ですね!
A = B かつ B = C ならば、A = C っていうやつです。ここにはまったく論理的な誤謬なんてありませんね。日本語の副助詞「は」を「=」で置き換えることの誤り?そんなの知らない!小学校で「=」をそう読むって教わったもんね。
そんなわけで、藤本タツキに憧れた僕は、上記の1mmの隙もない論理的思考により、映画狂になろうという決意を固めました。
(補)決意を固めるにあたって、4月11日に公開された『さよなら絵梨』の影響は特に大きかったと思います。200ページにも及ぶ、短編とは呼べない長さのこの作品は、それ自体が1本の映画のような漫画でした。ここでは詳しくその内容には触れませんが、読むと映画を見たくなるし、創作活動をしたくなるような漫画です。とても面白いので、まだ読んでない人はぜひ読んでみてください。すでに読んだ人も、もう1度読みましょう。
2.映画を観るためのハードルが下がった
1日1本映画生活をやってみて良かったのは、映画を観るための心理的障壁が思いっきり下がったということです。
ゲームやらアニメやらYouTubeやら、低コストに楽しめるコンテンツが溢れている現代で、2時間拘束を受ける映画というコンテンツは、摂取し始めるまでの腰が重くなりがちです。映画を最大限楽しむためには、何の邪魔もないひとまとまりの時間を確保しなければいけません。
しかし、せっかく用意した時間が大して面白くもないクソ映画に費やされた場合、「この2時間をモンハンに費やしていれば……」などと詮無い考えが頭にチラつくことになってしまいますよね。ただ、映画は実際に見てみなければ、(自分にとって)面白いかどうかわかりません。面白い映画だけを見続けたいという願望は、当たり馬券だけを買いたいというくだらないギャンブラーの夢と同じです。
1日1本映画生活というのは、あたりもハズレも気にせず、毎日馬券をただ買い続けるギャンブル狂の生活と同じです。時間に対する価値の感覚は金銭感覚と同じで、ちょっとしたことですぐに崩壊します。
たしかに、映画生活を始めた初期の頃には「あまり面白くない映画を見て、時間を無駄にしたな」と感じることもあります。しかし、数日経つとその感覚は失われます。なにしろ、1日に1本はなんらかの映画をみなければいけないので、見る前にごちゃごちゃと悩んで時間を使っている暇はありません。「そんな暇があったら、さっさとマイリストにある映画を適当に見始めよう」というマインドにすぐ切り替わるのです。
こうして、溜まりに溜まったマイリストは、ガンガンと消化されていきます。これが最大のメリットです。
3.毎日映画生活のあるある
映画生活を始めてから気づいたのが、鑑賞がノルマ的になると短い映画を優先的に見るようになるということです。その日に出さなければいけない課題があったり、サークルや友達と遊ぶ予定があると、長い映画は見ていられません。
それこそアンディ・ウォーホル(トマト缶やマリリンモンローのデザインが有名)による『エンパイア』という作品はこの生活に向いていません。なにしろ、上映時間が8間5分もあるのですから。
朝9時からノンストップで見続けて、夕方5時5分に見終わる計算です。よっぽど暇がないと見れません。しかも、エンパイアステートビルをただ映し続けただけの映画なので、異常な忍耐力も要求されます。
並の映画オタクにマウンティングをとりたい方は、休日を1日潰して見てみることをオススメします。何の対策もしないで挑んだ場合、3秒後にはスマホをいじり出し、3分後にはいびきをかきはじめ、3時間後に目が覚めてお昼ご飯を作り始めることでしょう。これでは、気持ちよくマウンティングできませんね。
ガムテープで自分を椅子に縛りつけ、ルドヴィコ療法で使われた器具で目ん玉を開けたまんまにしながら見るといいでしょう。あるいは、1000倍速視聴をしましょう。これなら、29.1秒で見終わりますね!
(補)世界で1番上映時間の長い映画は『Logistics』という実験映画で、35日17時間もあるらしいです。最後まで見た人は1人でもいるのでしょうか……?
4.みんなも毎日映画生活をやってみよう!
以上が、毎日映画生活をやってみた僕の話です。
Netflixのマイリストが山積みになっているみなさん、映画を見るのに腰が重いみなさん、ぜひ毎日映画生活をやってみましょう!2週間だけ、とか期間を決めてやると達成しやすいと思います。
みなさん、よき映画ライフを!!!
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では、また。
(菊池)
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【Podcast】
(おまけ)
3節に関連した話なのですが、個人的な感覚としては90分くらいの上映時間が理想的な気がします。ちょうど大学の授業時間くらいが僕の集中力の限界のようです。
大学の授業時間90分フルで集中できているかは微妙なところですが……映画狂として名高いあの蓮實重彦さんも、映画は90分が理想とそこかしこで話しています。なので、僕の感覚は正しいですね!(権威に頼った論証)
『愛がなんだ』見てから、成田凌さんが出演してる映画めっちゃNetflixにおすすめされてます。おすすめに従って映画見てたら、成田凌さんのことめっちゃ好きになっちゃいました。僕はAIの奴隷だ……。
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