古今集 巻ニ 春歌下 132番
やよひのつごもりの日、花つみよりかへりける女どもを見てよめる
みつね
とどむべきものとはなしにはかなくもちる花ごとにたぐふこころか
弥生3月の終わりの日に野に出て花をつんで帰ってきた女たちを見て詠んだ歌
凡河内躬恒
花は散らずにとどまってほしいし、女たちも帰らずに立ち寄ってほしい、その気持ちとは裏腹で、残念なことに散ってしまう花ひとつひとつに、そして帰ってしまう女たち一人一人に沿って行くような気持ちだ
「なぁお姉さん達、ちょっと茶しばかへんけ?」の感覚ですね。でもフラれています。そのため、花びらごとに、女性ごとに、気持ちだけが沿って行って、でも自分はここにいるという残念さを歌っています。そう考えるとこの頃の人は間接的な言葉で伝えていて、上品ですね。
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