寛平御時、菊の花をよませ給うける
としゆきの朝臣
久方の雲のうへにて見る菊はあまつほしとぞあやまたれける
この歌は、まだ殿上ゆるされざりける時に、めしあげられてつかうまつれるとなむ
宇多天皇の寛平の御時に菊の花をお詠ませになった歌
藤原敏行朝臣
遠く厳かな雲の上のような宮中から見る菊は、きっと天上の星と間違えるほど美しいだろう
この歌はまだ殿上を許されていなかった時に宮中に召し上げられて詠ませて頂いたという
藤原敏行は寛平時代には権中将蔵人頭で殿上人であったので、この注は間違いだそうです。
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