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古今集巻第十九 雑躰誹諧歌 1011番

題しらず
よみ人しらず
梅の花見にこそきつれ鶯のひとくひとくといとひしもをる

梅の花見にこそ来つれ鶯の人来人来と厭ひしも居る

梅の花を見る為にやって来たのに、鶯は「人が来た、人が来た」と嫌がって梅に留まっている

誹諧歌、または俳諧歌は、滑稽歌の短歌です。江戸時代の俳句の誹諧と基本的には同じ意味です。
梅と鶯は仲の良い夫婦のようなものと考えられていました。その為、人が梅を見に来るのを嫌がるということになります。ホーホケキョの後に、谷渡りの「ケッキョケッキョ……」と鳴く声を「ひとくひとく」と当てています。

#古今集 , #雑躰 , #誹諧歌 , #梅 , #鶯

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