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古今集巻第九 羇旅歌 412番

題しらず

よみ人しらず

北へ行く雁ぞなくなるつれてこしかずはたらでぞかへるべらなり

このうたは、ある人、男女(をとこをうな)もろともに、人の国へまかりけり。をとこまかりいたりて、すなはち身まかりにければ、女ひとり京へかへりける道に、かへる雁のなきけるをききてよめるとなむいふ


題しらず
よみ人しらず
北の国へ帰る雁が鳴いている、共に連れ立って来た時と数は足りないが、それでも故郷へ帰るのだなあ

この歌は、ある人の言うには、
男女一緒に、地方の国へ行った。男は行き着いて、すぐに死んでしまったので、女は一人で都にかへる道で、北国へ帰る雁が鳴いているのを聞いて詠んだと言う。

#古今集 , #羇旅歌 , #雁

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