寛平御時きさいの宮の歌合の歌
そせい法し
花の木もいまは掘りうゑじ春たてばうつろふ色に人ならひけり
寛平の御時の后の宮の歌合せの歌
素性法師
花が咲く桜の木も今は掘って植えるのはもうやめよう、春が立って花が咲いて花の色がうつろって残念になっていくのを、見る人も真似て心変わりするようだから
家の庭に植えた桜の木を見て訪ねて来た男性が心変わりし、それを厭うのは女性です。素性法師は女になりかわって気持ちを詠んだということになります。
寛平の歌合せは、宇多天皇の時に母の班子女王が開いた歌合せの会です。古今集にはよく出てきます。
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