ほととぎす
藤原としゆきの朝臣
来べきほどときすぎぬれや待ちわびてなくなるこゑの人をとよむる
ほととぎす
藤原敏行朝臣
やって来るであろう程の時は過ぎてしまったのかと、さんざん待ちわびてからの鳴いている声は人を喜ばせるものだ
「来べき程、時過ぎぬれや」は、「来べき『ほとときす』ぎぬれや」として郭公(ほととぎす)を詠み込んでいます。
郭公は夜でも山から里へ降りて来て、飛びながらや、庭の木に休んだりして鳴きます。初夏、誰よりも先に郭公の声を聞くのを楽しみにして、夜もいつ鳴くのかと待つことがあったようです。
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