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古今集巻第十八 雑歌下 995番
題しらず
よみ人しらず
たがみそぎゆふつけ鳥か唐衣たつたの山にをりはへて鳴く
誰が禊木綿着け鳥か、唐衣(からごろも)竜田の山に折り延へて鳴く
誰の為の禊の奉納の鶏なのか、唐衣を裁ったように美しい竜田山でずっと長く鳴き続けている
美しい竜田山と厳かな禊の雰囲気を詠んだ歌です。
「ゆふつけ鳥(木綿着け鳥)」は、よくわからないそうですが、祭祀の時に鶏に木綿の布を着けて放したようです。
夕方を告げる(夕告げ鳥)と言う掛詞かもしれません。
「唐衣」は、「裁つ(たつ)」にかかる枕詞なので、音で「竜田山」に掛けています。
「折り延ふ」を、「織る」と掛けているなら、木綿、唐衣、裁つ、織る、延ふは縁語です。
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