見出し画像

岩波少年文庫を全部読む。(120)これクリスマス劇だってこと忘れきってました モーリス・メーテルランク『青い鳥』

『青い鳥』(1908。末松氷海子訳、岩波少年文庫)は、モーリス・メーテルランク(メーテルリンク)の戯曲です。

魅力的なパーティによるクェスト

貧しい木こりの子どもたち、兄のチルチルと妹のミチルが、裕福な家の子どもたちのクリスマスを窓から眺めていると、魔法使いベリーリュヌ(隣家の
ベランゴーおばあさんにそっくり)があらわれます。
ベリーリュヌは、病気の幼い娘が幸せになりたがっているので、娘のために〈青い鳥〉を探しに行ってほしい、と頼みます。

いいえ、頼むというよりは、少々強引にミッションを課すのです。このふたりの兄妹に。いきなり。

ここから先は

2,326字
この記事のみ ¥ 100
期間限定!PayPayで支払うと抽選でお得

この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?