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ヴァイオリンを弾きこなし英独仏羅と多言語を解しボクシングと柔術の心得もあるスーパーボーイ 岩波少年文庫を全部読む。(143) エリナー・H・ポーター『ぼく、デイヴィッド』

エリナー・ポーターの長篇小説『ぼく、デイヴィッド』(1916。中村妙子訳、岩波少年文庫) 10歳のデイヴィッド少年は、山腹を切り開いたところで、父とふたりだけの、心静かな生活を送っていました。
父が体調が悪化し、みるみる重病となり、谷へと降りなれけばなりません。

父はいまわのきわに、デイヴィッドに大量の金貨を渡し、必要なときがくるまで隠しておくようにと言います。

父のために、デイヴィッドはヴァイオリンを弾き、農場主のシミアン・ホリーとその妻エレンに見つかります。

名字はまだない

デイヴィッドは世間から隔絶されて育ち、自分の姓を知りません。
だから、ホリー夫妻に問われても、親戚がいるかどうかすら答えることができないのです。
死んだ父は手紙を遺していましたが、そこにある署名は判読できないものでした。

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2,525字

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