web会議をきっかけに考える雑談の役割
どもども。青木です。
コロナウィルスの拡大防止のためどんどんオンラインが広がっていますね。
funky jumpでもミーティングをオンライン推奨に変えて微力ながら対応しております。
web会議って本当に便利だなと思います。
片道30minとかかけて移動しなくていいし、花粉にもさらされず、寒い思いをしなくてもいい!!
ということでネットを見る限りお子さんやペット、パートナーのいらっしゃる方々を除いて在宅勤務・web会議は受け入れられている印象があります。
※ちなみに先日「夫が在宅勤務で家にいてウザいからコワーキングに来た」という女性の方がいらしてニーズの多様さを実感しました。
そんな中こういったツイートを見かけます。
そう、雑談についてのツイートです。
例に挙げたツイートは「雑談やった方が良い派」ですが、「雑談しかしてなかった…」「話しかけられるのがウザい…」という否定的なツイートもありました。雑談の是非は議論が起こりそうです。
そこで今日のテーマは雑談の役割についていくつかの研究を報告していこうと思います。
まず言語には次の2つの種類があるといわれています。(デズモンド・モリス)
・インフォメーション・トーキング:会話を通して情報を伝達する
・グルーミング・トーキング:会話を通して社会関係を維持する。話していること自体が重要。
ちなみに青木の大好きなロビン・ダンバーは次のような比較を行いました。
大学の構内で密かに学生同士の会話を録音したテープを分析すると会話の内容は人のうわさ話や、社会関係の話題が圧倒的に多い。これは狩猟採集民サンの会話内容の研究成果とも近しい結果だったとのことです。
(ここでサン人が出てきているのには、「文化は関係ないよ。これはヒトの生態に近いんじゃないかな」ということを言いたいわけです)
これを“毛づくろい起源説”と呼びます。
というのも、「ヒトの群れが大きくなるにつれ、毛づくろいだと多くの仲間とコミュニケーションを取るのに時間がかかるため言語が発達したのではないか」という考え方です。しかも最初に話されていたのは噂話とのこと。(ちなみに反論もたくさんあるので興味ある方はこちらをどうぞ。)
いずれにせよ「お喋り」は社会関係関係を円滑に保つ効果があるということは間違いないようです。みなさんも雑談の中で「こないだ○○さんと☓☓へ行ってさ〜」とか「そういえば△△、元気かな?」とか話してませんか?
人類学者の間ではこの行動を「上記○○さんや△△さんの動向を訊くことで、無意識に自分の持っている情報と照らし合わせて確認している(リファレンスチェック)」と見ている方もいるとのことです。噂話はこの最たるところですね。
例えば。
Aさん「あそこの息子さん会社始めたんですって!」
Bさん「あ、私も聞いたわ〜!なんかIT系の会社らしいわねぇ。」
Cさん「最近の若い子は考えることがよくわからないわよねぇ〜。」
と、ここでAさんが振った情報をBさんが補強、CさんはAさんとBさんに同意を求めています(「あんた達もわからないよね」という確認)。
皆さんも無意識に共通の知り合いの話を雑談で出してないか、チェックしてみてくださいね!
ということで雑談が重要なポイントは2つ。
1. 会話を通じて相手との関係を良好なものに保つ(会話するだけでOK)
2. 会話を通じて第三者のリファレンスチェック
でした!次のnoteでは対面コミュニケーションの重要性について書く予定です。オンラインで見落としがちなコミュニケーションの特質について触れていきます。