「エモに逃げるコミュマネっているよね」先日の飲み会で盛り上がったコミュニティマネージャー3類型
どもども。青木です。
先日コミュニティに関わる仕事をする人たちと飲んだとき「コミュニティマネージャーってどんな分類がいるの?」という問いからその場で考えて出した答え。何かが欠け落ちているような気もするが、そもそも今生まれ育っている仕事に完成形などないのだから表に出して「こんなのがあるんじゃないか」というコメントをもらってあぁでもないこうでもないと激論を交わせればいいんじゃないかと思います。
食堂のおばちゃん型
実はこの話し、飲み会の中で「エモに逃げるコミュマネっているよね」というところから始まりました。青木的にはそこにネガティブな感情は抱いていないのですが、とはいえ"逃げる"という言葉がネガティブなのでもう少し綺麗に。食堂のおばちゃん型とします。
このタイプのコミュマネはニコニコしながら「今日も元気だね!これ食べて元気だしてねー!」と明るく声をかけてくれます。一方でおばちゃんがどんあご飯を出したとしても食べに来る人のビジネスには1ミリも絡みません。
…なんかわかりづらいですね。比喩から具体例に換えましょう。
このタイプのコミュニティマネージャーに共通する特徴は「メンバーの仕事に強い関心を持っていない」「明るく笑顔でいることで周囲にプラスの影響を与える」といったあたりです。
「エモに逃げるコミュマネ」に該当するのはこの食堂のおばちゃんのうち、『自分がメンバーの役に立っていない、立てないと思い込んでいてひたすらコミュニティ哲学をこねくり回すマネージャー』です。哲学は基本的に「そうだね」「いいね」と言ってもらえるので話しやすく、気づいたら哲学ばかりで実績や結果の話ができなくなります。ビジネスの話がわからなくてメンバーの話に介入できないマネージャーはここに至るケースが多い印象です。
一方でだからダメだというつもりは一切ないです。というのも、ビジネスの話しがわからないからこそメンバーも気さくに話しかけられるというもの。明るく笑顔でいることでメンバーが頑張れればきちんとバリューを発揮しています。エモになんか逃げなくてもいいのです。実績を出したあとでいくらでも話せるのですから。
ちなみに飲み会中「スナックのママは?」という話が出ましたがスナックのママはここですね。一見次のゲームマスター型に見えるかもしれませんが、"場でやり取りされる価値"を明確に定義していないのでここになります。つぶやきですが、「スナックのママ的ポジション」の人が鏡月700ml(市価800円くらい)を1本2500円で入れてもらえるかどうか気になっています。
ゲームマスター型
このタイプは合理的に「この場でやり取りされる価値はなにか」をしっかり定義し、ルールを適切に設定してコミュニティを運営します。寮母さんのように優しい面と厳しい面を両面併せ持つタイプといえるでしょう。
警察官のようにすぐ取り締まる、といった行動はあまり取りません(そもそもそこまで厳しくするとコミュニティが続かない)。ルールによる監督とそのルールを逸脱しないレベルでの余白を許容するバランス感覚を持っています。また、その場でやり取りされる価値は何がいいのかを定義し、歓迎します。それによって明文化されたルールは必要最低限、場を壊す人を排除するだけのものとなり、そのコミュニティで適用されるマナーなどの暗黙知が溜まっていきます。
望ましい価値を定義し、流通をさせることができるコミュニティマネージャーはビジネスの経験、何がよくて何が悪いかを分けるなど様々なスキルが要求されます。
環境整備おじさん型
なんとなくおじさんという名をつけました。青木の私見ですが50代くらいのおじさんコミュマネ(かつてはそんな言葉もなかった)に多いタイプだと思います。
このタイプは”場さえあれば勝手に人は交流する”という思想を持っています。実際はそんなことないケースが多いです。もしかしたら特定の世代においてはそうだったのかもしれないと思っています。
しかし、この"場さえあれば"の"場"にこだわりまくるのが環境整備おじさんの本領発揮部分です。快適さとはなにか、どんな設備や体験があったら面白いかを全力で考えます。環境整備おじさんから繰り出される体験は基本的に満足度が高いです。こだわりポイントが突き抜けているのでそれを元にした自然な会話が発生することが多く、「何をやってるかわからないけど知ってる人」がたくさんできる特徴があります。
結局どんなコミュニティマネージャーがいいの?
さて、とりあえず飲み会の中で出てきた3類型について話してみました。
結局どんなコミュニティマネージャーがいいのだろう、とふと思いました。が、コミュニティマネージャーはコミュニティに応じて適したタイプが異なります。飲み会の中ではキャリアとして見た時にどうか、という話になりました。キャリアとしてはゲームマスター型のコミュニティマネージャーを目指すのが良いでしょう。コミュニティマネージャーに給料が支払われる仕組み、いわばミッションとしてはそのコミュニティの価値を上げ、多くのメンバーにコミュニティに所属するメリットを提供し続けることです(いわゆる居心地もメリットに含まれます)。扱うことのできる価値のレベルが上がるとコミュニティマネージャーの重要度・給料も上がると考えられます。銀座のコンパニオンになるためにはビジネスの話しができないことにはなれないのです。そういった観点からすると数字を追いかけられるコミュニティマネージャーが一つ目指すところになるのではないかと思っています。
ということで今回は飲み会で出た話しの紹介でした。冒頭に書いたように網羅的か、といわれると△なのですが一旦こんな話が出て面白かったよ、ということでシェアいたしました。
またね!
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