(戯)応援団の仙人
断食それは、地獄のように過酷でした。
育ち盛り、しかも援団や演劇で体力使う。
演劇で体力?そりゃイランだろう、は大間違い!発声練習とともに走り込み、筋トレが主なメニューなのです。発声には腹筋大事!!
しかも、わたしゃ役者じゃありまへん。これでもかって力仕事の大道具。少なくともげんのう振り回す腕力と墨壺使って線引く繊細さが同居してなきゃ務まりません。
おっといけねぇ。断食か?
絶食と違いますから、最低一食は喰います。
親孝行(?)な子でしたから、夕食は家族と喰う。朝とたまに昼抜いてました。
みんな弁当でしたが、当時親父が会社を始めたこともあり(家族経営)、お袋の負担を考えて弁当は要らないと突っ張ってみました。
料理の得意なお袋でしたので、大いに困惑したようですが、私は「購買部でパン買うから300円ちょうだい。」と言いました。
ちっとも親孝行ではありません。
そっからン十年、朝食ってものは食べてません。近年心臓の不整脈が出て医者に言われてシブシブ喰ってるくらいのもんであります。
当時の公式プロフィール、身長175cm、体重56kg、裸眼で両方1.5(笑)
痩せすぎだろう。しかしお釈迦様はこんなもんじゃあ、ありません。
何を目指していたのか?
実はこの頃は仏道でなく、仙道、即ち木の実数粒喰って、尸解仙になる道を目指していたのです。仙人です。
なんか、「ホーボクシ」とかいう難しい本を読んで(解説書)、なんでもそれができても下級仙(下士)らしいです。
その内、ノー味噌クラクラしてきたので、援団は1年生で辞めました。下級構成員(人間団旗台)でしたし、修行の邪魔だったから。
因みに人間団旗台とは、肘曲げて、胸の前で手をクロスに組み、その上に長い物干し竿みてぇな団旗を抱える(二人一組)。団旗、土についたら、ぶん殴られます。ヘッド(先っぽの尖った金属)を触っても、ぶん殴られます。(そりゃひでぇや、白手してんだろ、白い手袋!)
あんなとこは階級社会ですから、下っ端は人間扱いされません。(オーゲサな。人間扱いはされてました)
団旗は応援のクライマックスで、副団長クラスが上げます。これもかなり根性要ります。フツーに腰いわします。
だけど待ってる時間の方が圧倒的に長い。野球の応援など、炎天下の中、身じろぎひとつせずに(もちろん汗は垂れ流し)団旗台を務めるのもまた根性が要ります。
あれ。断食どこ言った?
結論。断食でデトックスはできましたが、(当時はそんな概念自体ありません)体になんの変化もなかったので、止めました。
お釈迦様だって、スジャータから粥もらったでしょう?私のスジャータはいませんでしたがね!笑笑。