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これまでの経験から「それなりに見えるコピー本」の作り方を考えてみた。

【序】

今はオンラインで作品が手軽に発表できて、オンライン即売会もあって、匿名で通販の受発注もできて、ダウンロード頒布も出来て、いや~いい時代ですね。
しかも、家から一歩も出なくたって通信環境と何かしらの通信端末さえあれば、文章モノだったら〇〇(文庫、新書、A5)ページメーカーでSNS掲載用の画像出力も印刷用のPDF出力も出来てしまう、表紙も作れてダウンロード頒布だったらもっと手軽に出来てしまう。
更には読んでほしいだけだったら文章モノだろうと漫画だろうと今は無料で利用できて、中には課金制で公開したり、投げ銭してもらえたり、投稿インセンティブがつくようなサービスもある。
こうなってくると「態々印刷して本にする必要ある?」「リアルに即売会出る必要ある?」みたいな気持ちにもちょっとなってきます。
況してや読み手の目が肥えてる一次創作界隈だと「出しても売れない」「赤字にしかならない」「在庫の保管が…」というのもあって「ま、オンラインでいいや」という人もいるんじゃないでしょうか。
実際、正直わたしがそうでした。
しかも元々いたのが需要が限られる旧作ジャンルや活動しているだけで外野から文句言われるジャンル(主にnmmnや2.5D)だったので「めんどくせえ、支部のマイピク限定とピクブラでひっそりやるわ」って感じだったので余計そうなってました。
更にいうと一次創作に活動の軸を移してからも、療養中の身である故コロナ禍になって家から最低限の用事でしか出られない、人が集まる場所に行けない状況におかれていたのでオンライン即売会とダウンロード頒布に頼っていました。
でもやはり、オンライン即売会で紙本やポストカードやアクキーなど「モノ」を買ったり、オンライン即売会の度に書いた文章がそこそこの枚数分貯まってきたり、合間にイメージを固めるためにショート漫画やイラストを描いたりしてきたのが貯まってくると、元々コピー本(というか小冊子に近い)無料配布するためだけでも即売会のスペースとってた人間である故に欲が出てきて「紙の本、作りてえな~」となってしまった。
そんで実際作った。カッとなってやった、今は反省している。

【折れば本、とは言うものの】

そう、よく言いますよね。
鉛筆書きでも刷って折れば本。
都度印刷すればよく、在庫を抱えずに済む利点もある。
でも実際のところイチ読者としてみた場合、それは本ではなく小冊子なんですよね。
しかも内容が鉛筆書きで表紙もそうで、表紙用紙すら特殊紙ではないオールモノクロコピーの場合、イラストであれば「ラフ集」とできるけど、漫画だと「…手抜きなのか、間に合わなかったのか…」という微妙さが付き纏う。
どんなに綺麗事を言ったところで読者がほしいのは、持ったときに或る程度の厚みと重みがあり、それなりのガワのついた「本」を手にしたという充足感、「読んだ」という満足感だ。
じゃあ表紙をカラーコピーにすればいいのか、表紙だけ印刷してくれるサービスを頼めばいいのか、というとそれだけでは厳しい。
あとコピー本の場合「綴じる枚数の限界をどう超えるか」という課題がある。ステープル(ホッチキス)はポータブルなものだと10枚位が安全圏、それ以上は据え置き型のものでないと厳しい。
そして中綴じだと40頁くらいまでいけるけどそこまでやると膨らむし、単純に重ねて綴るだけではページが捲りにくい状態になる。
なのでこの場合表紙は「綴じ代(或いは背)」「裁ち落とし」の分をプラスして前後2枚の表紙データを調整して実際のサイズより大きな用紙に刷る必要がある。
この方法は枚数だけで見たらコスパ良さそうだけど初期投資と手をかけないといけないし、それを省いた場合、その出来は「見栄え、出来栄え」「扱いやすさ」を考慮した場合個人的には耐え難いものがあった…。
案外ローコストで簡単にコピー本できれいな本を作るのは難しい。

ここではコピー本=印刷発注できる一般的な部数(30~50)よりも発行部数が少ない、しかし出展するにあたってテーブルが寂しくならない部数(表紙裏表紙を並べて2列で15~20ずつ積む)を作る、最低限「本」と認識される頁数で出すことを想定してお話することとします。
(最小ロットが1部とか10部から印刷できますというところもあるんですが、自分個人のためとか身内向けにメモリアル的に作るとかで採算一切考えなくていい場合でないと使わないプランだと思うので此処では除外します)

【コピー=中綴じ、でなくていい】

わたしは先程こう言いました。

中綴じだと単純に重ねて綴るだけではページが捲りにくい状態になるので表紙は「綴じ代(或いは背)」「裁ち落とし」の分をプラスして前後2枚の表紙データを調整して実際のサイズより大きな用紙に刷る必要がある。

【折れば本、とは言うものの】

そう、この方法だと結局、B6であればB5ではなくA4が必要になり、A5であればA4ではなくB4が必要になる。このサイズ差、価格差は結構でかい。
そして裁ち落とすためのスライドカッターなり中綴じ用ステープルも必要になる。初期投資が必要で、それ用の替刃なり針も必要になる。
しかも印刷時のことを考えて4の倍数でしか作れないという縛りも発生する。
何より印刷時原稿で疲れた頭と体でページの割付するのは非常にめんどくさい。
でも正直もっと簡単に作りたくないですか?
そしてそのためにはまず、中綴じをやめませんか。と提案したい。
綴じれる頁数は減るけど満足度は枚数とイコールじゃないですし。

しかも本文は原稿となるものさえ出力すれば、
あとはスーパーとかドラストや百均にある5円コピー機でいけます。
両面印刷も出来ます。
5円コピー機が設置されている主な店舗は
・スーパー
(イオン、マックスバリュ、ピーコックストア、サミット、ダイエー等)
・ドラッグストア(ウェルシア、スギ薬局、ココカラファイン等)
・ローソンストア100
・ダイソーの大型店舗
などになります。
但し、それなりの枚数印刷するはずなので他の人の利用を妨げないよう待ってる人がいたら利用枚数を訊いて譲る、設置されている場所が場所なので印刷するものに依っては利用時間は人の少ない時間を選ぶなどの配慮は必要です。

次に、印刷したものをどう綴じるか。ですが
①ステープルを使う場合(a)
・順番に重ねて綴じ、別途、背厚をとり表裏繋がった状態で表紙で印刷し
 くるんで背~ノドを糊付け
a1※背厚をとる「くるみ表紙」
   本文は本のサイズ原寸で両面印刷。
   表紙は1サイズ大きいもの使用するのでやはりその分かかる△
   綴じ枚数的に20頁くらいまでが安全圏
a2※背厚をとらない「くるみ表紙」
   本文用紙が微妙にはみ出るため捲りにくい△。
<備考>本文2頁ずつ並べた状態でコピーして折ると2mmほどはみ出る
    この場合逆に捲りやすくはなるが綴じ枚数は6枚12頁くらいまで
ステープルを使う場合(b)
・本文は本のサイズで両面印刷順番に重ねて綴じる
 表裏別々に印刷した表紙で挟んでノドを糊付け、
 幅広のマステ(背厚+表裏1cmかぶるくらい)を背から貼り付ける
 (コレが一番多分ラク)◎

正直、20頁あったら結構な内容のものが入る。
もしもっと収録したい場合は20頁の束を複数重ねて
(a1)背厚とってくるむ
(②)前後を表紙用紙で挟む
なりにすれば対応は可能ではある。

尚、製本は一般的なボンドでやってもいいのですが、製本ノリというものがあります。塗って少し経ってから接着して、接着後は重ねて重しをしておくことをおすすめします。

②いっそステープルを使わない
・2穴パンチで穴を開け、ペーパーファスナーやペーパークリップ
 或いは綴紐で綴じる
この製本、実際過去に買った本の中にも少量ですが複数冊ありました。
尚、ペーパーファスナーというのは上の画像のやつで、オーソドックスなものであれば百均でも売ってます。飾りがついてたり半透明のかわいいのもあります。
リヒトラブさんのルーパーファスナーだったら150枚まで綴れます。
その下のがペーパークリップというやつです。
綴紐は昔からありますが口金つき/漆つきがあり、カラーのも出てます。コスパは最もいいです。だいたいの方はご存知かと思うので画像ナシです。

一般的なペーパーファスナー
ペーパークリップ(安ピン型とは限らないよ)

【文庫サイズ8頁の場合はそもそも綴る必要自体がない】

A3片面で印刷して折り畳むだけで文庫サイズ8頁の冊子になります。
テキストとフリー素材だけで作るならコレが一番早いです。
キンコーズのお役立ちコラムにも掲載されています。
但し、本という体裁にする場合は本文にページにステープルを打って留め、それに表紙を付けて(背厚をとってくるむ、挟むどちらでも可)あげたほうがそれっぽいです。
本という体裁にする場合はそれぞれの束に打った針が重ならないようにステープルを打って重ねて糊付けして表紙をつければよりそれっぽくなります。
2束で本文が16頁、3束で24頁、4束で32頁+表紙分4頁とという感じで。
(多分それ以上は判型をB6とかA5にして1章前で紹介した製本方法に切り替えたほうが良さそう、扱いにくくなると思う)

【コピー機でできるのはモノクロ/カラーだけではない】

これは使用するコピー機、複写機メーカーとの契約にもよりますが単色コピー(CMYKの何れか、或いは機器にセットされているその4色から作れる色)とかモノコピー(こちらはCMYいずれか+K)できることがあります。
あとは今はもう貴重ですが赤トナーが入ったモノクロコピー機で赤コピー、或いは赤黒2色コピーということができることがあります。学校内やオフィスに設置されている機器だとこういう物が残ってたりしますが、社会人の方は業務用のものを許可なく私用に使うのは横領になってしまうのでご注意を。その学校の学生さんだとそういった事は言及されないとは思いますが。

【表紙をどう装飾するか】

①表紙を特殊紙にする
今は精度が上がった分コピー機に使用できる紙は結構限られているので持ち込んでセルフ機で手差しはやめたほうがいいです。故障すると被害が甚大すぎるので。(なので今は特殊紙の持ち込みは特別加算が発生する事が多い)
店頭に使える紙の一覧や見本があるので「レンタルPCからこの用紙で出力したい」と店頭で申し出て出力するか、店員さんにフルサービスで頼むかしたほうがいいと思います。
今は特殊紙の持ち込みは事前に使いたい紙が置いてある機器で使用可能かどうか事前に相談、確認したほうがいいでしょう。
わたしは神保町の「竹尾」の「見本帖本店」に行って実際に使いたい用紙を購入して持ち込んで相談してます。

本当に特殊紙は多岐に亘るんですが、スムースすぎない、あまり厚すぎないもののほうが適していると思います。
キンコーズの取り扱ってる紙が参考になると思います。
深いエンボス(凹凸)のある紙であればなめらかな裏面に刷ったりなどもできる場合がありますがこれも定着の善し悪しがあるので要相談。
あと、厚くなくて質感がある紙でもモノクロコピーだとトナー落ちする紙だったりすること等もあるのでとにかく先ずは相談で。

②表紙の上に更にかぶせる
カラーのクラシコトレーシングや半透明のカラー特殊紙(キュリアスTL、GLトレーシング、アートドリープ、クロマティコなど)を被せて綴じてみたり、印刷したそれらの紙(キンコーズで可能、但し用紙の持込は加算あり)をかぶせて綴じる、内側に入る表紙デザインとの組み合わせで遊べます。透ける紙は模様が印刷されている紙とかに重ねてもかわいいです。好き。

③エンボス加工/ラメ加工
グルーパッド(乾き遅めのインクでも代用は可能)を使ってスタンプを捺し、ラメパウダーで加工したりエンボスパウダーで加工したりが可能です。但しエンボス加工には熱源(ヒーター)が必要です。
透明のエンボスパウダーの場合は下地になってたインクの色がそのまま浮き上がります。

④箔加工
吉田金糸店さんのスタンピングリーフという商品がありまして、コピートナーの上に熱で転写できる箔載せて転写することが出来ます。
パッケージデザインやブックデザインの課題でよく使ってました。
転写の際は細く切ったマステで仮留めして細くて小さめのヘアアイロンでピンポイントで熱をかけると便利です。
エンボス用のヒーターが流用可能化どうかはわかりません。
あと半透明の紙は熱をかけるとだいたいシワクシャのバキバキになるのでやめましょう。
あと、キンコーズでもオンデマンドの箔加工サービスがあってCMYK+白抑えが使えてデザインのしがいがあるのですがそこそこのお値段です。
一枚からできるけど一枚だけだと1000円近かったです。

⑤切り貼り
型抜きパンチで(百均~文具メーカーの出しているものまで色々あります、文具メーカーは今は結構撤退しちゃってるみたいです)で抜いた特殊紙や柄の入った折紙を貼る、角用型抜きパンチで角丸やレースカットにする、飾り切り用のハサミで上下を裁ち落とす、シンプルなモチーフのラメが入ったりニス加工されているシールや型抜きされているマステを貼ったりする。

⑥書き込み
顔料マーカーや不透明ゲルインクの色ペンで★や小花模様を書き込む
スタンプを捺す等

…等など、費用を抑えつつインパクトのある本にすることは可能で、表紙を工夫、装飾することで結構凝った本になります。
わたしは逆にコピー本だからこそ気軽に特殊加工を疑似体験できるとも思ってて、やらない手はないと思います。

【素材/フォント/ソフトを集めよう】

…いや、なくてもなんとかなるけど(真顔)

ここからは本の材料ではなく、制作の部分です。
「当然最低限ウェブ作業ができるスペックのパソコンは持っている」という前提の話になります。

集めろったって素材集はまあ2~3千円するし、フォントは年単位のパック契約だったりパッケージも万単位とかが多いしどうしろと?なりますが世の中にはありがたいことにフリーのものが多数あります。
趣味で赤字覚悟で作ってて絶対に利益の出ようがないものはだいたいセーフですが、必ず取得したファイルのRead Me(利用規約)は確認して使いましょう。制作物の頒布自体がNGだったりすることも稀にあります。
なので個人的には素材集はほしいテイストに合うもの5冊くらい買っちゃったほうが早いとは思います。

素材サイトだとわたしが最もよく見るのがダーヤマさんの作った素材サイトリンクです。ダーヤマさんありがとうございます、正直助けられました。
(それぞれの素材サイトにそれぞれに規約があるので確認しましょう)

フリーフォントは配布元たくさんありますが規約もバラバラだし組んだときの文字送りのバランスが変とかあるので結構配置する際に根気が要る作業になることもあると思います。あと和文は第2基準まで押さえているフォントは少ないので使いたい文字が収録されていないなどで更に探すのが大変かもしれません。
新書/A5ページメーカーさんで使われているフォントはだいたいフリーフォントなので入手できます。
わたしはマニアッカーズデザインさん、フロップデザインさんのフォントだいたい持っています。ファンです。
あと、こないだのJ庭52出だした新刊の表紙のメインフォントはかに沢のりおさんの「はちまるポップ」、R15マークのフォントはNick's Fontsの「Antsy Pants」です。素材集はダーヤマさんのリボンのサイトと、井上のきあさんの「ふわふわ素材集」「レース素材集」を使いました、かわいい。
作中の建物や街路の写真は自分で撮って線画抽出+加工したものです。

尚、わたしは使っていないんですが、自動でロゴ作ってくれるジェネレーターなんかもあるみたいです。ほんとなんでもあるな~と思いました。

素材やフォントのテイストの合わせ方だとか雰囲気の作り方とか色合わせとかレイアウトのコツみたいなものは情報を仕入れるしかないと思います。
センスよく見せる方法みたいなものは今いっぱい出ているし本もあるので…。
使用するソフトウェアの基本操作とかも面倒でも調べて1つ1つ確かめながらやるほうが身につくと思います。

画像編集のソフトウェアとしては、個人的にはパッケージ版時代のPhotoshopとかIllustrator(CS4まで)中古で買って入れちゃってプラグインとかスウォッチとかブラシとかフィルタとか集めたおして鬼盛りにしてますが、この2つの代替としてはGIMPやInkscapeが挙げられてることが多いです。他にも結構種類があるので試用して用途や機能で選ぶと良いと思います。
あと別にOffice系のソフトでも軽く表紙作るくらいは出来なくはないし、表紙メーカー的なものもあるし。
…それでは満足できなかったら万札握りしめてAdobeの下僕になるほうが早いかもしれませんが…。(わたしはPhotoshop5.5から下僕…)

あとフリーのBrush素材やスウォッチは色んなとこにありますが、案外漫画用に適したフィルタとかになると、一時は有償無償ともあったのですが今はないかもしれません。
やはり漫画には漫画用のソフトがあったほうがやはりいいと思います。
(わたしは殆どメディバンペイントでやってます)
クリスタは「写真から背景抽出してトーンまで貼ってくれる」のと「素材が豊富」という機能以外は個人的に利点がないので必要時のみ月額で使ってたんですが、月額無くなったので今後どうしようか考え中です。

テキストは…実はわたしはメモ帳にそのまま打ってます。マジです。
Office系のソフトは仕事でしか使ったことがなく(一通り使うことはできるが実際の業務で主に使うのはExcelだった)今うちにはWordとか一太郎どころかOffice系のフリーソフトですら一切ありません。
それでも本は作れてしまいます。
PDF化には冒頭にも書いた新書/A5ページメーカーさんを使ってます。
PDF化しなくてもウェブ用の高画質でも印刷に十分耐えます。
入稿時、全ファイルを1つのPDFにまとめる作業はAcrobatですがファイル統合するだけで作業時間短いのでキンコーズでパソコン借りてちゃちゃっとやる感じで、やはりPDF編集ソフトは持ってません。
それでも本は作れます。
近くにキンコーズやACCEAがない場合は持ってたほうがいいかもしれないですが、これについてはAdobeの下僕にならなくても大丈夫です。他社からも色々出てます。

【作ろう、紙本】

多分、今って便利という意味ではいい時代には確実になってんだけど、SNSがあるが故に昔と違って上手い人がいっぱいいることが次々目に入ってくるし、即売会行っても委託に卸しているの見ても並んでる本が本当きちっとデザインされてて色鮮やかで凝った加工されてたりして、特に大きいイベントだとノベルティつきだったり、スペースのディスプレイ凝ってたりでかいポスター吊るしてあったりして、サークル参加のハードルというか本を作るハードルが高く感じやすいとは思うんです。
小遣いでスペース取れて、便箋や手作りグッズだけのサークルもあって、本は頻繁に出てなくてもコピーして折って冊子になってさえいれば手にとってもらえるという状況じゃなくなってますし実際。
技術と資金がある人の楽しみになってしまってて、尻込みするのもしょうがないというか。
でも、そもそも同人活動は「自分の中にあるときめきやイメージ、表現したいテーマを、自分のために形にする」ためのものであって、素材選びもデザインも装丁とかも含めて作家の世界観を表現するものだとわたしは思ってて。
それこそポストカードや栞やラミカや便箋やらシールやら色紙でもいいから自分の中にあるものを形にすることに意義があると思うし、小冊子でもコピー誌でもいいから漫画やテキストでそれを発揮して、読んだ人に何かしらの印象を残せたら最高じゃない?と思うのです。
あと、即売会にスペースとって出展するのと違って、オンライン即売会は手頃に参加できるものではあるんだけど、結局はサークル参加者も実際に参加当日そこに必ず居なければいけない訳じゃないから実感薄いし、会話するんだったら別にだいたいの参加者はTwitterやってるしあそこでチャットする意義も薄いなと感じたんですね。だったら来場者さんに逆に敢えて作品を紙で提供して、モノとして買って実感してもらうというのも手だと思ったんです。
自分もポストカードやアクセサリーをオンラインイベントで買って、届くまですごくワクワクしたし届いたら嬉しかったので、やっぱりモノを手にする楽しみって大きいなと思ったんですよ。
なのでやっぱりグッズとか本作ろうよ!!!
だし、わたしは実際作ってしまったんですよお…。
しかも締切後に時間があるからっておまけで無料配布のコピー本も作ったのよ…。
だから…だから…
みんなも作ろうよお~…(´;ω;`)

と、いうことで今回はそういう、コピ本需要あるよ本作ろうよ話でした。
オンラインでしか活動してなくても紙本出していいし、コピー本でも卸せばいいし、即売会だって本当は特別なことしなくたって布敷いて本置いてあってスペースに人が居りゃそれでいいんだよ…。一番大事なの中身だし…。

てか、もっとBLで文章モノ書いてる人紙本出して…。
エロ漫画とかそれの文章版じゃなくてでガチガチの職業ものとかクソ重ヒューマンドラマとかJUNE的なものとか見たいよお…。(結局そこ)

<余談>
特殊紙の話で出てきた竹尾さんですが、一般人にも店頭のカットペーパー売ってくれるだけでなく、倉庫にある用紙を取り寄せてくださるし、実際に紙の見本帳そのものも売ってくれます。たーのしー。
(既に生産が終わって卸していないものが在庫あったりもするのでお好きな人には本当に沼です
…にもかかわらず、同業他社の某さんは所属や使用目的書いて問い合わせても(何で判断してるのかは不明)売ってくれなかったんですよね…。なのでそこで取り扱ってる紙は片っ端から紙店あたったり、作ってる製紙会社さん自体を調べて直接取り寄せました。(執念…)
製紙会社さんのほうに直接問い合わせても見本いただけたり購入できるものは売ってくれたりします。勇気出していきましょう。
あと機会があったら銀座の王子製紙さんのエントランスには王子ペーパーライブラリーというスペースがあるので是非。そこでも色々見れたりサンプルいただけたりもします。
竹尾さんも王子製紙さんも、きっと「コレ見たことある!」って紙がいっぱいあると思う。絶対楽しいです。

あと、小口染めはスタンプ用のインクパッドでもできるとか、ニス加工風の加工はボンド+レジン用のインクやラメでもできるよ、スピンつけれますよとか背厚とるときはカッターの刃の背でやるとか折るときは金属の円柱持ってやってるとかいろいろ小ネタあるんですが他のユーザーさんでも書いてる人いたので割愛しました。

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