子どもと言語習得とビジネスセンス

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おはようございます!

自宅マンションを出入りするときによく近所に住む小ちゃい子連れ家族とすれ違うことがあります。

子どもは大体2歳くらいかなという年齢なのですが、最近ちょっと気になる言葉遣いをしていました。

僕が家から出るときにちょうどその子を連れた家族と出くわしました。軽くあいさつをして通り過ぎようしたらその子がこう言いました。

つくった!つくった!

(一体何を作ったんだろう?)と思いながらそのまま何となく耳をそば立てていると、お母さんの返答が聞こえてきてようやく合点がいきました。

そうだね、おうちついたね!

(なるほど、「着いた」を「着くった」と言い間違えていたのか)

これだけ聞くとただの子どもの可愛い言い間違いってだけなのですが、実はこの間違いを深く考察すると、「同人AVの効果的な学び方と効果が出ない危険な学び方」に行き着きました。

なぜ子どもは「着くった」と間違えたのか?

まずなぜ子どもが「着いた」を「着くった」と間違えたのかわかる方いますか?

これは、「着く」という動詞の過去形への変換をミスったことにより生じたものです。

普通に「着く」過去形にすると当然「着いた」となります。これは「書く」が「書いた」、「開く」が「開いた」となるのと同様です。

しかし動詞を過去形にするには別のパターンもあります。

「行く」なら「行った」だし、「帰る」なら「帰った」、「入る」なら「入った」です。

そうです、さきほどの子どもは「着く」の過去形を「〜った」という語尾をつけることで表現しようとして「着くった」という奇妙な言葉を生み出したのです

第一言語習得のスゴさ

大学のときに言語学を学んでいたのですが、言語学の分野の一つに「第一言語習得」というものがあります。これは「生まれてはじめて言語を習得すること」を意味します。

一方で学生時代に英語を学ぶとか、大学の授業で中国語を学ぶという場合は「第二言語習得」といいます。

子どもの言語習得は「第一言語習得」にあたります。さきほどの「着くった」の例は第一言語習得の初期段階によく起こる間違いなのです。

英語の例で言うと、「go」の誤用が有名です。

「go」の過去形は「went」ですが、第一言語習得期の子どもはこれを「goed」と誤用する場合があります。これは基本的に英語の動詞の過去形は語尾に「-ed」を付けるので、「go」にもその法則を当てはめて誤用してしまうと言うことです。

しかし子どもの第一言語習得の面白いところは、ここから特に教えなくても勝手に「go」の過去形を「went」であると学び直すところです

一般的な感覚では「言葉は大人がちゃんと教えないと変な言葉で覚えちゃう!」と考えがちですが、第一言語習得ではものの見事に言語の最も基本的な部分はほぼ寸分違わず正確に理解し使いこなせるようになるのです。

単語自体は教えたり誰かが使っているのを耳にしないと覚えられませんが、過去形や未来形などの活用、主語+目的語+述語という語順や、省略、音便などの文法や語用はいつの間にかパターンを会得していて勝手に使いこなせるようになるのです。

おそらく前章の「着くった」と発した子どもも、やがて「着いた」と正確な言葉を使うようになるでしょう。そしてこれは別に「着くの過去形は着くったではなく着いたである」みたいに教え込む必要はなく、自然と自分で修正して正しいやり方に行き着く、というのが第一言語習得の特徴なのです。

第二言語習得の危うさ

一方で第二言語習得はちょっと注意が必要です。

12歳ぐらいまでに海外生活するとかそういう場合は第一言語習得のように言葉のシャワー浴びまくれば習得しできると言われてますが、一定以上の年齢になってから第二言語を学ぼうとする場合は基本的に体系的に学ばないと言語習得が難しいです

さきほどの「goed」のような間違いは第二言語習得ではほぼありえません。「自分の頭の中で文法を見出してそれを応用して使いこなす」みたいことはできないのです。ちゃんと文法は文法として体系的に学ぶ必要があります。

さらには一度変なクセが付くとなかなか取れないというか、それが足枷となってスキル向上が滞ってしまったり、第一言語習得であれば自然と身につくようなスキルでも第二言語習得となると意識的に勉強しても習得が困難であり、スキルの上限が著しく低くなってしまう、ということがありうるのです

英語の例で言うと、「L」と「R」の発音。第一言語として英語を話す人は当たり前のように使い分けるけれど、特に日本人が第二言語として英語を学ぶ場合はかなり習得が難しいとされています。

日本語で言うと助詞の「が」と「は」の使い分け。我々は当たり前のように区別できるけれど、外国の方が日本語を学ぶときにまず間違いなくつまづく点です。

しかしもちろん体系的に大量の時間を学習に費やせば、第一言語レベルに第二言語を習得できる人も当然います。

ここで言いたいのは「第一言語として学ぶ場合と第二言語として学ぶ場合では全くやり方も心構えも変わるよ」ということです。

ビジネスにおける「第一言語習得」と「第二言語習得」

僕は冒頭の子どもの発言を聞いた段階で「ああ、こういうことって同人AVでもあるよな」と感じました。

もっと視点を広げで、「ビジネス行うにあたって「第一言語習得的に取り組める場合と、第二言語習得的に取り組んだ方がいい場合があるから注意が必要だな」といちことが今回の記事で最も言いたいことです

第一言語習得的ビジネス

とにかくがむしゃらに、やれることをやれる限りやるという根性論、精神論的な取り組み方です。理論とか理屈とかももちろん学ぶけれど、それよりも自分の直感とやる気と根性に従って取り組むことが大事です。

もちろん最初はレベルが低いし全然上手くいかないし上司なり取引先に怒られたりもするけれど、それでも何度も何度も再チャレンジして経験を積み重ねていきます。

やがて自分の中で何かが「掴めた」と思う時期が来ます。そこからはもはや本能的に上手くいく方向に進むことができるようになります。

しかし自分では直感的に正解を選べるようになっているものの、他人に理由ややり方を聞かれても上手く答えられなかったり、むしろ間違ったアドバイスすらしかねないくらい体系化されたノウハウに整っていなかったりします。

第二言語習得的ビジネス

明確に師匠や先生と呼べる人の元に付き、体系的にビジネスを学ぶやり方です。

自分の感覚や直感というのは信用ならず、行動や判断をする場合は必ず基礎に立ち返って確認する必要があります。

成果が出るまではとにかく地道にしぶとく学んでいく必要があります。ちょっとでも自己流を挟んだり師匠の言うことを無視して突っ走ったりしてしまうと思わぬ方向にズレてしまい、全然成果が上がらないどころか今後の伸びしろが著しく削られてしまう可能性があります。

とても窮屈に感じるかもしれないけど、師匠や教科書、原則にしっかり従い、手順に沿って行動して、地味なことを繰り返し繰り返し鍛錬することでちょっとずつレベルアップしていきます。

一定以上のレベルまで達すればようやくちょっとずつ自己流を混ぜていき、数字と照らし合わせて「これでいける!」という確信が持てたら徐々にスピードを上げていき、最終的にようやく自分流の完成に至ります。

こういう人は大成したとき、プレイヤーとしてだけでなく指導者としての才覚も発揮できます

何せ自分が苦しんで技術を習得した下積み期があるので、できない人の気持ち、自己流で失敗してしまう人の気持ちがわかるのです。そしてそういう人がどのようにステップアップしていけばいいかもある程度示すことができます。

自分はどちらのスタンスを取るのか?相手はどちらのスタンスを取ってきたのか?

これから同人AVで成り上がろうとしている方は、自分が第一言語習得的にやるべきなのか、第二言語習得的にやるべきなのかを意識しましょう

まずは第一言語習得的にやってみて、成功するならそのままやればいいのですが、おそらく大抵の人は上手くいきません。それでも続けていく中で伸びていくならまだ可能性はありますが、伸び悩んだり成功する未来が見えない場合は第二言語習得的やり方に切り替えた方がいいです。

その場合は必ず「自分以外の明確な指針」を取り入れましょう。本を読むでもいいしコミュニティに属すでもいいし特定の人に師事するでもいいです。くれぐれも我流を貫き続けないようにしましょう。そのままでは一生変なクセが抜けず成功できませんので。

大事な判断基準として「自分流でやって数字が伸びるのかどうか」これを冷静にみましょう。

自分流で数字伸びるなら、それが例え世間一般でいうセオリーに逆らっているように見えてもそのやり方は正しいです。というより、自然と正しい方向に修正されていきます。

自分流で数字伸びないなら今後自分のやり方だけでは数字は伸びないので必ず他人の目が必要になります。ここをしっかり切り替えられるかどうかが勝負の分かれ目です。

確信はないですが、ビジネスを直感でできるのかそれともちゃんと学ばないとできないのかというのは、20歳くらいまでの経験によって決まると僕は考えています

「ビジネスセンス」みたいものは鍛えられるわけではなくて、どこかの段階までの経験で形作られるものであると考えています。逆に言えばそれを持ち合わせていない人は、後から手に入れようと思っても一生手に入れられない類のものだとも言えます。

言語習得においては「これ以上の年齢になると一気に言語習得が難しくなる」という概念があり、これを「臨界期」と呼びます。

諸説ありますが、大体12歳ぐらいが臨界期と言われており、この年齢を過ぎると「がむしゃらに言葉のシャワーを浴びれば言語習得できる」みたいことができなくなると言われています。

他にも絶対音感の臨界期は3〜6歳と言われており、この時期までに音楽に多く触れさせると、聞こえる音とドレミの音を本能的に結びつける「絶対音感」を習得することができますが、それ以降は体系的に学ぶことによって身につく「相対音感」しか習得できないと言われています。

ビジネスセンスにおいてはあくまで僕の仮説でしかないですが、周りの販売者を見ているとどうも「直感でできちゃうタイプ」と「しっかり学んでやった方がいいタイプ」で二極化しているように感じてなりません。

自分がどちらのタイプかは必ず自覚しておいた方がいいです。


そんなわけで、今日は偶然出会った子どもの一言から、言語習得の話に結びつけ、そこから「ビジネスセンス」の話にまで発展しました。

「ビジネスセンスない人は人から学ばないとビジネスを上手く行うことはできない」

というのはかなり残酷な現実に聞こえますが、もし本気で成功したいと思っている人はここを自覚して受け入れないといけません。

ちなみに僕は完全に「ビジネスセンスがない側の人間」です。これは間違いありません。だからこそビジネスが上手くいかない人の気持ちは痛いほどわかるし、そういう人が間違った方向にいかないようこうやって記事を毎日書いたりオープンチャットや個別相談で人と関わったりしているのです。

ビジネスの師匠にあたる人の言うことをしっかり聞き続けたからこそ今があるし、自分の直感など信じずに本や音声コンテンツ、有識者の意見を参考に慎重にビジネスに取り組んできたからこそなんとか今のポジションを築けています

もし今この記事を読んでいるあなたが僕とは違いビジネスセンスにあふれている方であれば、今すぐこの記事は閉じて、ご自身のビジネスに邁進してください。

もしあなたが僕と同じようにビジネスセンスに恵まれない方であれば、きっと僕の記事や言葉が役に立つと思います。

ぜひ一緒に成功の道を歩みましょう。僕が方向性を示します

それじゃまた。

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