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memoQでtrados形式のファイルをエクスポートする方法

※私が現在使用しているmemoQ ver10.3についての説明です。
バージョンが変わると実際のソフトと説明内容が合わない可能性があります。

私はmemoQを使ってtrados形式のファイル(sdlpprx)を受け取り、trados形式の返却パッケージ(sdlrpx)をエクスポートしたかったのですが、操作方法が少々トリッキーで手こずってしまいました。

やり方は以下の公式サイトに書いてあります。
SDL Trados Studio パッケージのインポート (memoq.com)

トリッキーではありますが、上記のページに書いてある方法の通りにやれば問題なくできます。tradosとmemoQには互換性があります。


sdlrpxファイルをエクスポートするときの注意


もらったファイルのインポート・翻訳作業が完了したとします。

memoQプロジェクトであれば「納品・返却」というボタンがあり、そこからmemoQ形式の返却パッケージがエクスポートされるのですが、trados形式のファイルの場合、このボタンはありません。
(まずここで「納品ボタンがない!」と焦りました💦💦)

普通は「納品・返却」ボタンでエクスポートする

trados形式の場合:
sdlppxファイルを開き、翻訳作業が終わったら画面左上の「文書」タブの「エクスポート」の下にある矢印マークを押します。
すると
エクスポート(保存先パス)
エクスポート(パスの選択)

が出てきます。
「保存先パス」を選ぶと、元のsdlppxファイルが保存されていたのと同じ場所にファイルが保存されます。
「パスの選択」を選ぶと、自分で保存場所を選択できます。

エクスポートには2種類ある

最初、私は保存場所を自分で選択したいと思い「パスの選択」を選びました。機能上、パスを選択するか否かで差があるとは思わなかったのです。

しかし、「パスの選択」の方を選ぶと以下のような保存先の選択画面になり、ファイルの種類がsdlxliffしか選択できなくなっています。

なぜかsdlxliffファイルしかエクスポートできない

sdlxliffファイルとは何かというと、要するにパッケージの「中身」です。
パッケージには原文ファイルの他に翻訳メモリと用語集が含まれていますが、sdlxliffはそのうち原文・翻訳のセットのみの部分です。

全くのmemoQ初心者でsdlppx、sdlrpx、sdlxliffの違いも分からず、焦った私はmemoQのテクニカルサポートに問い合わせました。
すぐに返事をくれるのか半信半疑だったのですが、迅速に対応してもらえてとても助かりました!

実は簡単な問題で、エクスポート時にエクスポート(保存先パス)を選択すれば、sdlppxファイルが保存されていた場所にsdlrpxファイルがエクスポートされます。

公式マニュアルにもちゃんと書いてある
このように、元々あった場所に返却パッケージがエクスポートされます
sdlrpxは箱みたいなアイコンです

注意が必要なのは、sdlppxファイルが元々あった場所に返却パッケージ(sdlrpx)ファイルもエクスポートされるということです。
sdlppxファイルをデスクトップにまず保存して、その後ドキュメントフォルダに移動したとすると、この操作でsdlrpxが保存されるのはデスクトップの方です。
また、保存してからアイコンが見えるようになるために少しタイムラグができることがあり「保存されてない!?」と思ってしまいますが、しばらく待てばちゃんと保存されています。

sdlxliffファイルを提出するとどうなるのか

私の場合、翻訳会社がエクセルファイルからsdlppx形式にして私に送ってきています。
sdlxliffファイルだと翻訳したものを元のエクセルに戻すことができません。
sdlrpxファイルにすれば、自動で訳文がエクセルファイルに入ります。
(一度sdlxliffしかできなかったのでそのまま提出してしまい、PMさんが一行ずつエクセルにコピペすることになってしまいました(゚◇゚)ゴメンナサイ)

さらに落とし穴が……

元のエクセルファイルに訳文を戻す工程にはもう1つ落とし穴があります。

下のスクショのように、私が受け取った原文には「Sheet1」「Sheet2」という文字が入っていました。

「Sheet1」「Sheet2」は翻訳対象ではないので、翻訳会社の方で空白のままロックをかけてあったため私の方では何もせず、そのまま返却パッケージを提出したところ、PMさんから「エクセルに戻らない」と言われました。

ここにも文字を入力する必要がある

試行錯誤の結果、シートの名前が空白だと元のエクセルに戻らず、あえて「シート1」と文字を入力すると無事エクセルに戻りました。
(空白でさえなければ、文字は何でも良いと思われます)

まとめ

納期が迫っていたのでとても焦りました。
基本的なところでつまづいていて、公式サイトにもちゃんと書いてあったのですが、やはりちょっとトリッキーだと思います。
ハンガリーのサポートの方は対応が早くて、とても助かりました。
時差はありますが、フォームを送信してから数時間以内には返信をもらえます。

以下のページからテクニカルサポートにフォームを送信できます。
(会員登録が必要で、サポート料金はライセンス料に含まれています)
お問い合わせ - ソフトウェア - memoQ

日本語対応できる人がサポートにいるかどうかは分かりませんが、早く返信が欲しい場合は英語で質問した方がいいと思います。


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リリーほんやく事務所@中日翻訳者
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