質問箱035:PR漫画の難しさ
※Twitterの質問箱に寄せられた質問を、別途アーカイブしておきます。また随時、加筆修正を加えていきます。
【質問】
【解答】
①リアクションでひと工夫
これは、ある程度仕方がないですね。
例えば落語だと、熊さん八っつぁん、ご隠居に与太郎と、定番のキャラクターが活躍することは多いですよね。
でも重要なのは、そういう定番のキャラクターであっても、個性は出せるのです。
同じうなずき役であっても、ただウンウンと相槌を打つのか、毒舌での返しをするのか、頓珍漢なことを返すけど、それが次の会話を引き出すタイプとか。
イロイロです。
リアクションやセリフに個性を出すことで、ステレオタイプのキャラクターでも、もう一歩踏み込んだ表現は可能です。
②漫才師のツッコミに学ぶ
例えば漫才師のツッコミでも、「オマエはブサイクだな」に対して「うるさいよ!」と定番の返しをするパターンもありますが。
南海キャンディーズ山里亮太さんなら「日本が銃社会でなくて良かったね!」と返すでしょう。
サンドウィッチマンなら「ちょっと何言ってるのかわからないです」という定番の返しがあり。当意即妙の返しと2パターン用意したり。
クリームシチュー上田氏なら、例えツッコミで「阿藤快と加藤あいぐらい違うよ」とか、解りやすい返しで、でもその視点や単語のセレクトに、個性を出すでしょう。
③ステップを踏んで前進を
自分なりの定番の返しを作って、それを重ねることで、読者には印象が強くなるでしょうし。
キレのあるツッコミや切り返しは、テンプレートの展開に個性=独自性を加えます。
PR漫画の90%は、平凡なテンプレートであってもいいのですが、10%の個性をどれだけ込められるか。そこが勝負です。
まずはセリフから工夫し、表情を工夫し、動きを工夫する。
それだけでも、ずいぶん違うでしょう。
10ページの中の、たった1セリフに、自分の個性を込める。
難しいことですが、そこを突破できれば、印象に残らない漫画が、深く刺さる……こともありますので。
先ずはセリフから考えてみましょう。次にキャラの表情、仕草と、じょじょにステップを踏んでいけます。
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