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小説うめこシリーズ

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ネタ元になった「うめこ@猛禽類の社畜 」さまより、公認をいただきましたので、ここに「うめこシリーズ」として、マガジンにし、もっと多くのうめこさんを知ってもらうように頑張ります。
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#新宿

メイと呼ばせる女(6)

池袋の斧頭幇の事務所の1階にある中華料理屋、  福建飯店で食事中の斧頭幇に新宿怒涛会のチンピラが  チャカを撃ち込んだ、とニュースが言っている。   それを見ていた組長が、  「また厄介ごとが増えた。」と言いながら、 新宿怒涛会に電話をする。  「おう、悪いな。 古賀の会頭を呼んでくれるか?」  電話の向こうで、おめえは誰だと怒鳴っている声が漏れ聞こえる。  「俺か? 柳川組の黒部だ。」  電話の向こうで、慌てている様子。  「おう、久しぶりだな、この間はうちの若頭が  おた

メイと呼ばせる女(5)

池袋北口のはずれ、迷路の様なションベン臭い路地の途中、   壊れて点滅する中華屋の看板のわきの階段を上がった 3階のどん詰まりにある福建省の黒社会、斧頭幇の事務所。 中国人に殴られてボロボロの龍が血を流して倒れている。 行先を無くした龍が、おねーちゃんをスカウトして 売ろうとしたら斧頭幇の関係した女性で、うちの事務所に 「你的小流氓招惹我们的女人! (おたくのチンピラがうちの女の子にちょっかいを出した!)」 と、電話があり、 多少中国語が分かる自分が話す。 「那个人是谁?(