【卒業生は今】いちき串木野市地域おこし協力隊だッッッ
地球市民学科には、学生を問いで追い詰めることを何よりも好む過激な教授が揃っているので、常に冷静な対応が求められる。
留学先で哲学に出会ってしまったばかりに人生の路頭に迷っていた私は、そんな殺し文句に釣られて見たことも聞いたこともない南の国に放り込まれた。
2021年。
卒業と同時に降り立った鹿児島県、いちき串木野市。
あなたは噛まずに言えるだろうか。
ただでは言わせないという強い意志を感じる。まさに声に出して読みたい日本語である
そんないちき串木野市の市役所に、地域おこし協力隊として着任した。
所属は企画政策課だが、実にたくさんの課の人が声をかけてくれる。
職員の皆さんはとても親切である。
清泉とのミーティング後に「先生ぶっ飛んでるね」と言ってくれるあたり、大変信頼できる。
協力隊1年目はわけもわからず、往年の手塚治虫のような姿勢でパソコンにかじりついて絵を描いていた。大人しくしていたつもりだが、かなりガチャガチャしていたらしい。違いこそ美徳の環境で育った自分としては、自己顕示欲の何%かは地民のせいなのではという気がする。
2年目は国際交流のイベントをしたり、PR動画を作ったりした。勢いで作ったやけくそアニメが県内のテレビCM企画でグランプリをとるなど、手応えのある年になった。人前に立つことが増え「プレゼンテーション技法」で踏んだ場数が大いに活躍した。てっぺんが見えない壁を素手でよじ登る感覚は、懐かしのサディスティック講義「地球社会入門」で培われたものだと思う。
3年目の今はやりたい放題である。このnoteもやりたい放題である。
いちき串木野市の人々のあたたかさと清泉からの絶え間ない刺激が、地域おこし協力隊という正解のない道を照らしてくれているように感じる。
自分の活動がどこに向かっているかわからなくなったとき、頭を整理する方法が問い、考えることである。
将来に対して一抹の不安を抱いている人は、教授が無限生成する奇抜な問いに今一度向き合うと良いと思う。
ぱっと思いつかない人のためにいくつか挙げておくので、ぜひ考えていただきたい。
・正しい情報はお金で買えるのか?
・どうやって豊かに生きるか?
・夜お酒飲まなきゃ痩せるかな?
後先考えると好機を逃すので、もしこのnoteを読んでいちき串木野市や地域おこし協力隊に興味をもった人はぜひコンタクトをとってきてほしい。
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ー いちき串木野市 ー
日本の近代化を支えた薩摩スチューデント(五代友厚ら)の旅立ちの地、さつまあげ発祥の地、そして芋焼酎キングダムである。いつでも遊びに来てほしい。
この世に存在するほとんどの「えー行きたーい」は大体嘘である。
しかし地民出身の者は異常に行動的なので本当に来るから恐ろしい。
(地球市民学科OG 後藤香音)