【卒業生は今】「普通」なんかちっぽけだ。
はじめまして、地民2016卒のM.Nです。
ご縁あってnoteに参加させていただくことになりました。
「卒業生は今」とのことですが、これまでのことを私の大学生活を振り返りながら書いていこうと思います。
大学生活の記憶の中で一番古い記憶は入学式での直喜さんから「学費を日々に換算すると、毎日一万円のチケットを門番さんに払って登校している様なこと。それを頭に入れておいて」と。
当時は衝撃でした。改めて大学に入れさせてくれた親への感謝と共に、それに恥じない様にここで全力で学ぼうと身が引き締まったことを覚えています。
そのお話を聞いてから既に10年以上経っていることに驚きます。
私にとって地民での生活が楽しすぎて、毎日大学に通うことが喜びでした。
勉強自体は元々好きな方でしたが、楽しめていたかと問われたら答えは確実にNOだった私ですが、清泉生になって、今までの勉強がどれも受動的だったということを思い知らされました。「自主的にする学びは楽しいことなんだ!」とわかってから、図書館司書と日本語教員の課程も履修したり、オレゴン州にもFWに行ったり、卒業時の取得単位数は185!これは唯一の自慢かもしれません笑
私はそんな順風満帆な大学卒業後、所謂「普通」のルートから外れました。
新卒で入った会社が、今では問題になるであろうレベルでパワハラが酷く、精神的なダメージが祟り、最終的には身体にまで症状が出てしまい、腸の病気で入院することになりました。それから、自分の人生を改めることになりました。
よく耳にする「石の上にも三年」とか、今まで「大変だけど耐えないといけない」と自分で自分を苦しめていたことに気づけました。
これはケースバイケースだなと笑
その時にふとゼミでの相亰さんとのやり取りを思い出しました。
当時、ざっくりと女性の幸せに関連することを論文テーマにと考えていた私に、「女性の幸せってなんだろう?それが結婚だったり出産育児のことを指すのが当たり前、普通のことだと思ってない?」と。
その時自分が一番嫌がっていた社会の黙認された決めつけの上にまんまとはまっているのは自分だと痛感しました。
なんだ、今回もまたその思い込みにハマったなと思い返して、一旦思い切って「社会人」を辞めてみました。
ひとまずそれまで自分で稼いだお金で出来ることで、かつ今一番自分がやりたいことを必死で探して、全日制の英語学校に半年通う様にしました。
まるで大学生に戻ったよう感覚。
ただ、英語学校には年齢もバラバラな生徒がいて、バックグラウンドもみんな違って刺激的でした。ですが学校内では日本語厳禁だったので英語で最初から話すので年齢問わず距離が近く、むしろ日本語で話す時に敬語で話すと距離を感じて英語に切り替えたり。あんなにボロボロになっていた私の身体はみるみるうちに回復していきました。
そこから社会復帰した訳ですが、はじめから正社員は怖くて、派遣社員からスタートしました。派遣社員時代にも色々な会社で仕事を経験させてもらい、途中で派遣されていた会社で契約社員として直接雇用になり、現在は正社員登用試験に合格して正社員として採用の部署で働いています。
現在のお仕事内容は採用業務全般なので、私のこれまでの経験した派遣、契約、正社員の経験が活かせています。当時は回り道に思えていても結局無駄な経験なんて無いのだと痛感しています。
どこか、できるだけ大きい有名な会社で、正社員で働かないと…と思っている方多いと思います。学生時代の私もそうでした。
ですが、若いだけでも可能性や選択肢は多いです。もし壁にぶち当たったら今はいろんな働き方が出来る世の中です。むしろチャンスだと思って、周りの声ではなく、自分自身の真の声を聞いてみて動いてほしいです。
仕事だけではありませんが、声を大にして言いたいことは自分の心に正直になってみてください。普通に囚われたり、惰性で決めたりしないでください。最近なんてタイパだなんだと言われていますが、意外と回り道しないと見えてこない世界もありますよ。
山本さんが私たちの卒業の際に、一人一人に後で芽吹く種をこの4年間で蒔いているから、いつかそれが花開く時が来ると仰っていました。本当その通りだと思います。
ある意味、一言で説明が難しい学科の地民も、所謂「普通」ではないのかもしれません。
ですが、だから毎日楽しかったし、枠にとらわれない様々な学びが出来たのだと思います。
教授陣だけでなく、特に2016卒のちみんず(地民生の通称)は本当に仲が良く、一人一人尊敬できる人ばかりでしたし、今でも一番連絡を取り合うのはちみんずの仲間です。あの時期に出会ったのがみんなで本当に良かったと思います。
少し話は脱線しましたが、そんな私は先月娘を出産し、ママになりました。
特に妊娠中から出産まで、これが普通!なんてことは全く無いと痛感しました。誰かと同じ妊娠ライフや出産なんてまずあり得ません!
今は様々な情報が錯綜し、何が正しくて間違ってるのか見極めるのも一苦労で混乱しますよね。それに「普通」からズレてるから私はダメなんだ…と落ち込ませる様な情報も多すぎます。ましてや妊娠中も産後も女性のメンタルはデリケートになります。その中で正しい情報を探し出さないといけないという酷さはありますが、そこは地民で培ったメディアリテラシーを発揮させる時だと思います。あとは有識者への質問力!
さて長文を書き綴っていたら、娘が起きてきました。理由もわからず、時間も問わずに全身を使って泣き叫ぶ新生児のパワーに圧倒される寝不足の日々ですが、カンストした母性のせいで、それでもめちゃくちゃかわいいと思えるんだから不思議です。まだまだわからないことだらけ。大学を卒業した今でもジャンルは違えど学び続けることは多いです。でもやるからには楽しんでやる!という気持ちになるのは今も変わらずちみんずマインドを忘れずにいるからかもしれません。(地球市民学科 卒業生 M.N.)