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Josler爆速登録 症例登録編

こんにちは。
私は内科専攻医なので、Joslerと日々格闘しております。

Joslerは登録しないといけない内容が多いですが、雑務のようなものを除くと
・症例登録
・病歴要約
がメインです。

他のブログなどを拝見すると、病歴要約の方が手間がかかるため病歴要約の解説は多く見かけましたが、症例登録はあまり多くは解説されていませんでした。
今回は症例登録に焦点を当てて記事を書きます。

主な内容は、
・いかに効率良く症例登録を記載するか
・疾患群をいかに早く網羅するか
です。

症例登録は現行制度だと160120症例の登録が必要です。
かつ、規定された数の疾患群を網羅する必要もあります。
また、各分野毎に最低登録症例数も定められました。
詳しくはこちらの記事を参照してください。

症例登録の入力事項は、
・経験時期(専攻医として経験した症例か、初期研修で経験した症例か)
・受け持ち期間(他の専攻医と被らなければOK)
・施設名
・領域、疾患項目(いわゆる疾患群)
・患者ID
・患者年齢、性別
・担当状況(入院症例か、外来症例か)
・指導医
・プロブレムリスト(医学的プロブレム、社会的プロブレム)
・症例の概略
・自己省察

です。
指導医までは完全に作業です。頭を使わずに出来ます。
症例登録の時点では、プロブレムリストは疾患群と一致する内容だけで大丈夫です。多く記載してしまうと、それだけ症例の概略を書くのが面倒になります。社会的プロブレムも「総合内科Ⅱ」などで必要なもの以外は不要でしょう。

社会的プロブレムの例
総合内科Ⅱ 「自宅退院ができず,退院調整を必要とする患者」
の社会的プロブレムに
「配偶者の介護負担」「高齢独居」
と記載するなど。

私の指導医から聞いた話では、症例登録は記載内容の整合性と誤字脱字のみ確認しているとのことでした。
※施設や指導医によって方針が異なる可能性があります。
なので、私は整合性に問題が出ないように複雑な症例であっても極力、選んだ疾患のみに注目した概略を記載するよう心掛けています。

自己省察では、文献を用いた考察などは不要です。病歴要約でやりましょう。
何を省察するかですが、その症例を通しての気づきや学びを記載すればどんな内容で、どれだけ短くても構いません。
※施設や指導医によって方針が異なる可能性があります。
専門医機構が公表している資料でも、自己省察を通じてメタ認知を重視するとの記載があります。

自己省察とは
• 自らの活動を振り返って、良かった点や悪かった点を認識すること。
• メタ認知:認知することを認識することの一環
• 人間の学習過程では自己省察を含めたメタ認知が重視される。
• 自らの活動を評価し、行動目標を立てることができる。

https://cdn-naikaprod.pressidium.com//wp-content/uploads/J-OSLER/Mihon_Shourei.pdf


「〜を痛感した。」、「〜の重要性を再認識した。」などという語尾で占めると良いでしょう。

例:「退院後の生活を見据えた治療計画を考えることの重要性を痛感した。」

慣れてくると1症例につき5分あれば終わるようになってきました。

問題は、いかに疾患群をカバーするかです。
これが非常に戦略性が問われます。ポイントは、自分が診療していた時の診療科と疾患群は一致しなくても良いことです。
極論、急性腎盂腎炎で総合内科や腎臓内科に入院した患者を診療していたとして、感染症に伴って一時的に発作性心房細動があって何かしらのマネージメントをした場合でも、循環器内科の疾患群4「心房粗・細動」に登録できます。
※施設や指導医の方針(以下略)

疾患群選びには注意点があります。
いくつかの疾患は複数の分野で重複しており、どの分野・疾患群で登録しても問題ないです。
これがパズルのように頭を使います。また、どの疾患が重複しているかを把握することで、最小労力で疾患群を埋めていくことが出来ます。

以下、複数の分野に重複して存在する疾患のリストです。
作るのにかなりの労力を要したため、このリストは申し訳ございませんが有料とさせていただきます。
「この疾患、どの疾患群に登録できるの?」や「この疾患群はコンプリートしているけど、他の疾患群に登録出来ないかな?」などお困りの際に活用してください。

例:インスリノーマ 内分泌4、代謝3、救急3(低血糖症)

このように、1つの疾患に対して、該当する疾患群が複数あることも認識しておくべきです。各分野における疾患群の埋まり方に応じて、どの疾患群に登録するかを考えることで効率良く疾患群を網羅できます。

また、施設にもよりますが、「この科をローテートすると、他の分野の疾患群も集まるよね」というような科もこのリストを踏まえて考察します。

また、血液1「出血性貧血」についてもまとめております。

リストの抜けや戦略についてご意見があれば是非教えてください。

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