これからの学習指導要領のカタチ
論点整理から、学習指導要領の趣旨の実現に向けた政策形成や展開について書いてある第6項を読んでいきたいと思います。
ここでは、まず学習指導要領解説等の形態について書かれています。指導要領や解説と言えば、現行版では緑色の表紙のシリーズとなっています。平成20年版も同じような緑色のシリーズでした。その前の平成10年版は現在よりも一回り小さいサイズで表紙も各教科ごとに違っていました。以前から比べると内容も多くなり、各評価ごとのページ数もかなり多くなっていますので、それを読みとくと言うのも大変な作業になります。学習指導要領の普段使いと言う意味では、冊子のものよりも、文科省のウェブサイトで公開されているPDF版を活用することが多いです。PDF版であれば語句の検索もすることができますので、例えば社会参画という言葉が何回出てくるか、どこに出てくるかなど、特定のキーワードをもとに学習指導要領を読み解くと言うこともできます。
今回、論点整理では、用語の解説や他国でのカリキュラムスタンダードの好事例を踏まえ、図表の形式を活用して示すこと、またデジタル技術を活用して示すなどのあり方の検討が述べられています。図表の形式を活用すると言うことについては、最近は図解して示すと言うようなことがよくされていますので、ぱっとひと目見てわかるような図表の形式をうまく活用できればより内容を捉えやすくなると思います。しかし図表はあくまでも図表ですので、やはり文章として言葉を使って表すということが正しく内容を伝えるカギになってくるのじゃないかなと思います。
学習指導要領改訂プロセスをどのように共有するのかと言うことにも言及されています。多くの先生方は議論の結果でできた。完成された学習指導要領を見て考えていくことになるのではないかと思いますが、この論点整理を含め、様々な審議会で議論されている内容ということにも関心を持ってその背景、を知った上で学習指導要領を読むことでより理解が深まるのではないかなと思います。ただ審議会の資料はものすごくたくさん出ていますが、全部読むと言うのはなかなか時間が限られている中では難しいところもあります。なのでこうやって読み解いたことをもとに考えたことも含めて発信していく事は、その理解や議論の一助になるかと考えています。
今回は、これからの学習指導要領のあるべき形について考えたことを書いてみました。最後までお読みいただきありがとうございました。ご意見ご感想はお気軽にコメントいただければうれしいです。
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