ドイツの救急外来で叫ぶ!追い込まれた時に語学力は伸びるのか
こんにちは。社会人になってから英語とドイツ語を習得し、現在ベルリン在住のちかよりみちです。
本記事に興味を持っていただき、ありがとうございます。
今回は、極限の状態で気づいた語学力を伸ばす方法について、ご紹介します。
移住後の最大の試練
ベルリンへ移住して1番辛かったことは、最初の冬だと皆が口を揃えて言います。
残念ながら、筆者の家族も例外ではありませんでした。
寒いより痛いという表現が的確な気温の低さ。
湿度計は、湿度が低過ぎてエラー表示。
その悪条件の中で、さらに保育園の洗礼。
子どもだけでなく、親である筆者もギリギリ。
体調のよい日は月に数日あるかないか。
子どもはまだ2歳にもなっておらず
初めての育児で不安しかありませんでした。
そんなある日のことです。
始まりは突然に…
数日間、夜になると子どもは咳をしていました。残念ながら、ドイツでは余程のことでない限り、症状が出てから4日以上経たないと診察はしてもらえません。
その日の朝、かかりつけの小児科が午前中のみ開いていたので診察を受けるも、様子見で帰宅。
翌日、昼間は症状が出ずに過ごしていた子どもが昼過ぎに眠り始め、しばらくすると血色が悪いように見えました…とても嫌な予感。
ベルリンの救急外来
ベルリンでは、小児科が休みの時は、最寄りの病院の救急外来へ行かなければならなりません。
ただし、そこは救急。重症患者から優先順位が付くので、3時間以上待つこともザラです。
極寒の冬の待合室は寒いので、待っている間に冷え切って、症状が悪化しかねません。
いくら小児科が閉まっていて診察が必要といえど、親子で体が弱っている状況では、より重い病気をもらっても困るので、悩みます。
それでも行くしかありませんでした。
救急外来で叫ぶ
救急受付を済ませ、小児救急外来の待合室で待ちます。
ベビーカーに乗った我が子は病院へ着いた途端に少し元気を取り戻しました。
恐らく、見たことのない場所で興味があったのだと思います。
待つこと1時間…
2時間…
落ち着いたかのように見えた子どもが咳をし始め、止まらなくなりました。
呼吸ができずに顔色が悪化…
瞬時に子どもをベビーカーから抱き上げ、(助けを)叫び、抱きかかえたまま救急外来の診察室の方向へ走り出しました。
すると、偶然通りかかった医療関係者が救急外来の医師へ声を掛け、すぐに診察、入院。
もし、慌てふためいて、周りに救急事態だと知らせなければ、医師に説明ができなければ、危険な状況でした。
追い込まれて伸びた力
移住1年目。子どもが風邪をこじらせて入院したのはこれが最初で最後でしたが、子連れ海外移住では似たような場面は数多くありました。
もう、ドイツ語が話せるか話せないかではなく、話さなければいけない。
やるかやらないかで、やらないという選択肢がない。
やるしかない。
あの冬は、体調を崩し続ける子どものベッドの横で、夜通し看病をしながら携帯でドイツの医療や病状レポート、医療用ドイツ語をひたすら検索しては読んでいました。
また、突然の入院付き添いで小児病棟に泊まった夜。付き添い人数に制限があり、ドイツ人の旦那は入れなかったので、酸素濃度計の横で医療関係用語や入院時に必要になりそうなドイツ語を必死に暗記しました。
眠くても、辛くても、やるしかなかったのです。
入院数日後に症状が緩和してからは、ママであるあなたが倒れるから寝なさい!と看護師さんに怒られました。
でも、自分のドイツ語力不足で家族を救えなかったらと思うと、怖くて悔しくて…夜、知らぬ間に涙が頬を伝っていました。
その後…
あの極限の日々を乗り越えてからは、小児科で言葉に苦労することはなくなりました。
ドイツでの病気に対する考え方、医師との話し方、病院や小児科のシステム、処方箋、薬局の役割など、言葉に加えた知識も付きました。
辛かった、必死だった分、この分野の語学力が急速に伸びました。
まとめ
語学を伸ばすには、やるしかない。
やらないという選択肢がない状況では伸びます。
いつもあんなに追い込まれていたら滅入りますが、試験前などの多少の追い込みは必要なのかと思います。
今日も勉強をすれば、やった分は必ず力になっています!
今日も語学と仲良く過ごせますように。
それではまた。