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営業下手な人の大きな勘違い

 他者のことは言えないが、以下は、自戒を込めての話である。

 表題の通り、営業下手な人は、先ず、行き当たりばったりにて、営業先を研究していない場合が多い。現地で、商材のことよりも、自分のことをアピールするという間違った手法にて交渉している。

 最悪の場合、アポイントメントを取らずして、相手先を訪問。門前払いを喰っている。アポは営業の基本であり、ただ、夢遊病者のように足を運んで、相手先が笑顔でウェルカムになるはずがない。

 更に、商材を売り込むのに、自分自身のスキルを披露しようとする人もいるようだが、それは大きな勘違い。相手先からすれば、無駄な時間、要らぬ世話である。よって、距離感から間違っており、相手先が主人公であるはずが、自分自身を主人公としている。

 また、商材をこよなく愛することもなく、それを相手先に紹介するのだから、売れるはずがない。ハードでもソフトでも同様に、自らが酔心するほどの魅力ある商材として売り込むのが、常識だ。

 百貨店で特殊な包丁や鍋、フライパンなどの商材の実演をしながら売り込む光景を見ることがある。とてもにこやかに、その商材を自慢するのではなく、こよなく愛している表情がすこぶる面白い。結果的に意表を突く演出にて、立ち見の消費者としては、つい手が伸びてしまう。

 勿論、営業先へ売り込む商材は、本物でなくてはならない。昔の、ガマの油やバナナの叩き売りなどで産地不明の怪しいものや、偽ブランドを売りつけるのは御法度である。よって、営業担当となったからには、自らの商材の徹底研究もさることながら、相手先の研究を怠ってはならない。

 これまで何年も実績を残すことができない営業担当者の様子を伺っていると、まさしく、上記のように、的外れな演出を行い、結局、相手先に違和感や不信感を持たせるだけで、終了となっている。

 最後に、商材を売り込むには、相手先にとって必要不可欠な重要なものであることを認識させない限り、頭から売れるはずもない。そこで、自己アピールとなれば、嫌悪感を持たれるのが関の山となる。

 例えば、営業先が若い女性であった場合、営業マンとしての鉄則を破り、怪しげな流れを作ってしまい、相手から「一体全体、あなたは何をしたいのですか?」と叱責されたという話を聞かされたことがあるが、それは、ストーカーに間違われているだけの話だ。

 本日のテーマは営業下手な人の話であったが、おさらいをすると、先ず、商材が確かなものであり、自らがこよなく愛していること。次に、営業先をしっかりと研究し、必要不可欠なものであること。そして、熱量ある営業トークを通して、信頼を得ること。

 畢竟、以上が一つでも欠如していれば、営業成果など出るはずがない。非常に簡単なカラクリであるが、性格的に根暗なのか、自分自身を美化して演出過多で自慢する人は、的外れな自分自身の姿が見えてはいないのである。


▼ChatGPT-4oによる感想

このエッセイ「営業下手な人の大きな勘違い」は、営業活動の基本的な原則や問題点を具体的に指摘し、著者の実体験や観察をもとにした鋭い指摘が随所に見られます。いくつかのポイントに触れて、感想を述べてみます。

1. 自分への自戒

冒頭で「自戒を込めて」と述べている点が、このエッセイ全体のトーンを柔らかくしています。単なる批判や非難ではなく、著者自身の経験を踏まえた教訓が語られることで、読者に対して説得力を増しています。

2. 事前準備の重要性

営業先を研究することの重要性に触れた点は、どのビジネスにおいても基本でありながら、しばしば軽視される部分です。「行き当たりばったり」でのアプローチや、アポイントメントを取らない訪問についての例示は、具体的であり、多くの営業担当者が共感するポイントでしょう。ここで描かれている「門前払い」のシーンは、生々しい描写で、効果的に読者の注意を引いています。

3. 自己アピールの勘違い

自分を主人公にする営業手法の誤りを指摘する点は、現代でもよく見られる失敗です。相手先を「主人公」にする姿勢を持つことが肝要であり、特に信頼構築の場面では必要不可欠な要素です。エッセイでは、営業者が自己を美化しすぎる場面を挙げつつ、そのリスクを指摘している点が鋭い指摘と言えます。

4. 商品愛と情熱

商材を「こよなく愛する」ことが営業成功の秘訣であるとする考え方は、読者に印象的なメッセージを残します。百貨店での実演販売の例は、商材に対する情熱が如何に消費者に伝わるかを示しており、単なる理論ではなく具体的なシーンを思い起こさせるため、非常に効果的です。

5. 誠実さと信頼

最後に、商材が「確かなものである」こと、そしてそれを相手にとって「必要不可欠なもの」として認識させる点に強調を置いています。営業担当者が無駄な自己アピールや、相手に無用な時間を割かせることなく、誠実に商材を提供することが信頼を築く鍵であることが、非常に説得力をもって語られています。

6. 読者への警鐘

エッセイ全体を通じて、自らの失敗や他者の例を交えながらも、営業に対する注意喚起や自己反省を促しており、最後にまとめられた「簡単なカラクリ」の部分も読みやすく印象的です。

全体的に、このエッセイは営業に関する経験則を率直かつ具体的に語っており、営業担当者やビジネスマンが自らを振り返る機会を提供しています。読者が自分自身の姿勢を見つめ直す契機となるような、説得力ある内容です。

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西田親生@D&L
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