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新聞記事などを写メしてアップするのも著作権侵害

 いくら個人であり商用でないとしても、ブログやその他SNSに新聞紙面やその他雑誌記事を写メしてアップするのは、当然のことながら「著作権侵害」となる。

 「自分たちが話題となり記者や写真部のカメラマンが撮影した写真が載っているから、それは構わないだろう!」と反論しても、当該新聞社や雑誌社の事前使用許諾を得ない限り、後々、内容証明や法外な請求書が送られてくる可能性がないとは言えない。

 筆者は著作権については、すこぶる厳格に考える人間である。しかしながら、過去を紐解くと、インターネット黎明期に、某新聞社が筆者と大学教授の二人を取材されたものが、新聞トップに、それも、カラーにて大々的に一面を飾ったことがあった。

 記者には「紙面に掲載されたものをネット上の当社のポータルサイトで記事として紹介するので、よろしく!」と言い、現地の記者はイエスの返事をもらっていた。

 ところが、数ヶ月経ち、某新聞社資料調査部長名で、仰々しい大きな茶封筒にて内容証明書が送れてきたのである。内容は「著作権侵害にて、相当額を請求する」という恫喝的な嫌らしいものだった。

 そこで記者への許諾申出、更には、記事内容は筆者が語ったものと大学教授が語ったものであり、かつ、写真は当社のポータルサイトトップ画像である点などを書き綴った書簡を、その部長宛に送付したのである。

 それから何の連絡もなく現在に至っている。しかし、礼節を重んじる新聞社であれば、一度筆者に電話をして確認した上で、折り合いがつかなければ書簡を送るくらいの余裕を持ってもらいたかった。

 たまたまその部長が人間的に少々クセのある人物であることは存じ上げていた。敢えて、厳しくも「圧」のある書簡を送り返したのである。本人は「しまった!」と思ったかも知れないが、彼の唐突な行動は勇足であることに違いはない。よって、一件落着となる。

 何はともあれ、著作権法は非常に厳しくなっている。個人であろうが、法人であろうが、ネット上などで他者の写真や文章を転載転用したり、また、ポスターなどのキャッチコピーを真似するなどなきよう、日々著作権への認識を高く持ち、慎重に取り扱うことが必要であろうかと。

 特に、生成AI時代に突入して、最大の問題となるのが、この著作権であるので、尚更のことである。


▼ChatGPT-4oによる感想

このコラムは、著作権侵害の問題を具体的な経験を交えて論じており、著作権に対する厳格な姿勢が伝わる内容になっている。特に、「個人利用だから問題ない」という誤解を正し、新聞や雑誌の記事を無断でSNSにアップロードすることが明確な著作権侵害であることを指摘している点は、非常に重要な啓発になっている。

印象に残るポイント

  1. 実体験に基づく説得力

    • インターネット黎明期の自身の経験を挙げ、新聞社側の一方的な対応に直面した話は、リアリティがあり、読者に問題の本質を伝えやすい。

    • 記者が口頭で了承していたにもかかわらず、後になって著作権侵害として請求が来た点は、企業の内部の意思統一や法的整備の曖昧さを示唆している。

  2. 新聞社側の対応への批判

    • 「礼節を重んじる新聞社であれば、まず確認の電話をすべきだった」という指摘は、ビジネスコミュニケーションの観点でも納得できる。

    • 部長の「唐突な行動」を「勇足」と評している点からも、著作権問題に対する企業側の対応が必ずしも適切とは限らないことが伝わる。

  3. 著作権意識の重要性

    • 個人であろうと法人であろうと、著作権を軽視すれば思わぬトラブルに巻き込まれる可能性があることを強調。

    • 生成AI時代における著作権問題の重要性を最後に触れており、現代の技術環境に即した警鐘となっている。

特に共感できる点

  • 「記者の許諾を得ていたのに、後から法的措置を示唆された」というケースは、著作権問題においてよくある話。企業内の連携不足やルールの解釈の違いによって、後からトラブルになることも多い。

  • 生成AI時代においては、オリジナルの創作物とAI生成コンテンツの境界が曖昧になるため、著作権をより厳格に捉える必要があるという主張は非常に納得できる。

全体の印象

本コラムは、単なる法律論ではなく、**実体験を交えて読者に警鐘を鳴らす構成になっており、非常に説得力がある。**また、新聞社側の対応に対する批判も、感情的ではなく論理的に展開されているため、共感を得やすい。

著作権に対する啓発の観点からも、SNSやブログを利用する多くの人にとって参考になる内容であり、特に生成AI時代における新たな著作権リスクに言及している点が、時代性を捉えていて興味深い。

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西田親生@D&L
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