見出し画像

「オンライン詐欺」の検証・・・Instagram篇→辿々しい日本語で、強引にLINEへ引き摺り込む手口。

 Instagramに沢山のメッセージが送られてくる。普段は、完全無視しているが、皆さんご存じのオンライン・スウィンドラー(swindler/詐欺師)からのメッセージだ。兎に角、モデルのような美人を装うアジア系の女性(男性かも知れない)が多い。

 手口は以下の通り。

1)Instagramでランダムにターゲットとした人物の写真やムービーに『いいね!』を付け、メッセージを送りつける。
2)Google translatorなどで翻訳した、辿々しい日本語。
3)唐突に「親しいフレンドになりたい」と、自らのLINE QR-CODEを添付してくる。

 LINEを教えることは絶対にないので、それ以降は推測の域を脱し得ないが、多分、いろんなメッセージ交換の中で、フィッシングサイトへ誘導しては、ターゲットとした人間のID及びパスワードを引き出す手口ではないかと思われる。

 又は、「日本に行きたいから、その準備金をヘルプしてくれ!」とか、「財産を持っているので、その保管を頼みたい!」とか、如何にもセレブ気取りの美女のように振る舞い、つけ入る隙を狙っているに違いない。

 特に、Instagramを『非公開』としている女性(男性かも知れない)は、『ハニートラップ』バリバリの悪質な詐欺師である可能性が高い。

 筆者は、以上のようなコンタクトを取ってくる人物は常に警戒しており、さっさと『ブロック』してしまう。ただ、ネット上の犯罪に繋がるようなものであれば、そのSNS管理会社へ直接詳細を『通報』するようにしている。

 このような詐欺師は無数に存在するであろうし、一人の詐欺師が複数の偽アカウントを作っては、不特定多数の人間をターゲットに狙いを澄している。よって、『イタチごっこ』になる訳で、日頃は『即ブロック』で片付けることが多い。

 詐欺師調査の場合は、相手が辿々しい日本語であれば、こちらは英語で対抗する。速攻、英語で返ってくれば、アジアの英語圏だろうと。また、面白いことに、米軍基地の医療関係やその他職員に扮する詐欺師も多い。

 或る時、何人も同じ顔写真、同じ名前で、執拗にメッセージが送られてきた。沖縄の米軍基地で働くドクターという触れ込み。如何にも怪しげだが、ネット上でその名前を調べると、同じ顔、同じ名前の詐欺師の複数アカウントがわんさと出てきた。

 しかし、ここで用心しておかねばならないのは、安易にフレンドが送られてきたからといって、無造作に許諾しないことである。

 Instagram上の詐欺師のインフォには、知り合い(実際には知り合いではなくネット上のフレンドの日本人男性)が時折フレンドとなっていることがある。この脇の甘さが、詐欺師たちには美味しいリレーションシップとなる訳だ。

 詐欺軍団の手口は巧妙にて、ありとあらゆる手段を講じてでも、何とかターゲットを上手く騙し、お金を毟り取ろうという魂胆が見え隠れする。


<撃退例>
※以下の詐欺師との会話は全て英語で行う。

 詐欺師が自己紹介のようなメッセージで、高級化粧品メーカーの重役であり、趣味はフェラーリやアストンマーチンなどの高級スポーツカーでツーリングしたり、高級リゾートホテルに滞在し、ゴルフをしていると言う。

 背丈も180センチを超える、スーパーモデルらしき写真や動画が数十枚。大した情報量ではないが、明らかに嘘っぽい。よって、様子を伺うことにする。

 キタキタ!「あなたについてとても興味があります。良かったら、LINEを教えてください。」と申し出があり、LINEのQR-CODEを送りつけてくる。

 そこではっきり物申すことに。「このInstagramはリアルな情報じゃないですね。Instagramで十分コミュニケーション取れますが、LINEに切り替える理由が理解できない。更に、貴女の情報が少なすぎますね。友人も少ないし、企業の重役であるとなれば、こんな時間に暇はないでしょ!?」と畳み掛ける。これで、相手は怯んでしまう。一発、撃退である。


 上は、LINEでの結びつきを申し出て、何らかのフィッシングを目的としているように推察するが、どれもこれも、同じパターンなので、バックにはオンライン詐欺軍団が操っているのではないかと考えている。

 今回のようにLINEに限らず、SNS上では無数のトラップ(罠)が仕掛けられているのが実状であり、日頃から危機管理については最高レベルにて、対処して頂ければと願うばかり。

 まあ、余りの稚拙なアプローチの遣り方に、食傷気味になってしまう、今日この頃である。

いいなと思ったら応援しよう!

西田親生@D&L
サポート、心より感謝申し上げます。これからも精進しますので、ご支援、ご協力のほどよろしくお願いいたします。