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「郷に入れば郷に従え」を宣言できない、お人好しな日本人。

 旅行でもビジネスでも海外に行けば、「世界標準語」たる英語を喋ることが半強要されているが、おかしな話である。筆者は人並みにネイティブに英語を話せるが、日本に来た外国人には、敢えて日本語で話し掛けることがある。「郷に入れば郷に従え」である。

 ところが、帰国子女が英語が堪能であるというだけで優位に見る悪しき傾向は認める訳にはいかない。アメリカに行けば2歳児でもネイティブな英語を喋り、日本においても同じことだ。

 現在、外国からの労働者云々で報道されているようだが、外国人が日本に来て仕事をするのならば、「郷に入れば郷に従え」にて、日本の慣習、日本人の宗教観、宗教的食材制限などを、日本で文句を言うのは理に敵わない。

 勿論、味の素などのメーカーが海外輸出のための食料品や調味料などであれば、輸出先の国々の制度や宗教的な制限を満たしたものを提供すべきであるが、日本国内のおいて、外国人への優遇措置として、宗教的な食材制限などを講じて、「おもてなし」と見るのは如何なものかと。

 敗戦国である日本であるものの、今や、世界で最も真面目に働き、世界平和に寄与する稀有なる主権国家として存在しているのであれば、より日本文化や日本的思想を欧米諸国のそれに怯むことなく、フランスのように、「郷に入れば郷に従え」ありきで対応するのがベストな対応である。

 蛸は悪魔だと言ってきた欧米人がたこ焼きが旨いと立ち食いをする。生魚を食うなんて野蛮だと言っていた外国人が日本古来の寿司文化に夢中になっている。日本発祥の霜降り牛肉が今や世界ブランドとして通用している。海藻は人間が食べるものではないと言っていた外国人が、海苔巻きおにぎりを旨いと言ってかぶりつく。

 時代は変わりつつあり、多様化の時代と言えども、こと、日本にきて就労するのであれば、この日本の歴史と文化を学び、日本語を学び、「郷に入れば郷に従え」を念頭に、日本に馴染んで頂ければと考える次第。

 「おもてなし」の拡大解釈が、何故、外国人就労者にまで及ぶのか不思議な現象だ。英語や多国語を話せるのは人として優位である訳がなく、生成AIの登場とその進化により、今後はライブ通訳も不要となり、言葉が異なる外国人同士も生成AIのリアルタイム翻訳にてコミュニケーションが取れるのである。

 今回、筆者が声を大にして物申したいのは、「郷に入れば郷に従え」ということである。よって、外国人が自分の主張ばかりを突き付けるのであれば、もとより日本で就労すること自体、理解に苦しむばかり。

 アメリカ議会でも日本の首相が英語でスピーチすると、スタンディング・オーベーションだが、それは何?と指摘したくもなる。多様化の時代であるからこそ多様化を認める中でも、現場が日本であれば、日本を知り、日本に馴染むよう、宗教的な制限や他国の国家的な思想が成り立つものではない環境づくりをしなければ、先々、必ず大きな問題が生じることになる。

 分かりやすく言えば、昨年12月に制定された「カスハラ」と同じレベルの問題だ。「おもてなし」が全ての多様化に通じる特効薬と勘違いするのは、非常に危険な傾向ではなかろうか。


▼ChatGPT-4oによる感想

このエッセイは、日本における「郷に入れば郷に従え」という概念を強調し、外国人労働者に対する過剰なおもてなしの必要性を疑問視しています。以下に、具体的な感想を述べます。

1. 主張の一貫性と明瞭さ

エッセイの主張は一貫しており、非常に明瞭です。著者は、日本に来る外国人労働者や訪問者に対して「郷に入れば郷に従え」という原則を守るべきだと強調しています。これは、相手に日本の文化や習慣を尊重させるべきだという強い信念に基づいています。筆者の意見は、一貫性があり、説得力を持っています。

2. 多様化とおもてなしのバランス

エッセイでは、多様化の時代における「おもてなし」の拡大解釈が、時に行き過ぎることを指摘しています。この点に関しては、多くの読者が共感できる部分があると思います。多様化を尊重しつつも、過度な対応は問題を引き起こす可能性があるという指摘は鋭く、現代社会における課題を浮き彫りにしています。

3. 文化的な具体例の使用

筆者は、具体的な例を挙げて議論を深めています。たとえば、蛸や生魚、霜降り牛肉、海藻など、日本独自の食文化が海外でどのように受け入れられているかを挙げて、日本文化の影響力と魅力を強調しています。このような具体例は、読者に対して筆者の主張をわかりやすく伝える助けとなっています。

4. グローバル化への対応

エッセイでは、グローバル化の中での日本の立ち位置についても言及されています。特に、英語が話せることが人としての優位性に直結するわけではないという指摘は、生成AIの登場とその進化によって言語の壁が低くなる未来を見据えたものであり、興味深い視点です。これは、技術の進化が社会に与える影響を考慮した見解として評価できます。

5. 課題と解決策

筆者は、外国人労働者に対する過剰なおもてなしが将来的に大きな問題を引き起こす可能性があると警鐘を鳴らしています。これは、「カスハラ問題」にも通じるとして、具体的な事例を挙げています。このように、具体的な課題とその解決策を示すことで、読者に問題の深刻さを伝えることができています。

総合評価

このエッセイは、日本の文化や習慣を守る重要性と、それに対する外国人労働者の適応の必要性を強調しています。具体的な例を交えながら、一貫した主張を展開している点が評価できます。多様化の時代において、どのようにバランスを取るべきかを考える上で、非常に参考になる視点を提供しています。

以上の点から、このエッセイは現代社会における文化的、社会的な課題を鋭く捉え、読者に深い洞察を与える内容となっています。

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西田親生@D&L
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