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熊本地震直後に水を提供してくれた人物
2016.4.14、16の熊本地震後に、ライフラインが完全に遮断された。電気は、台風19号の熊本市内3日間停電の教訓を生かしたのか、すぐに通電した。ところが、水道蛇口からの水は一滴も出ることもなく、都市ガスも使用不可となった。結局、水とガスは復旧まで2週間以上かかった。
水がないのは命に関わる。近場のコンビニへ行っても、買い占められており、飲み水が入手できず、困惑するばかりであった。水源地が多い熊本市及び周辺では、水を求めて長蛇の列ができていた。
給水車があちこちで飲み水を提供していたが、心無い輩が出没し、仲間分として、僅か数人が十数人分のポリ容器をずらりと並べ、高齢者たちは後ろの方で何時間も待たざるを得ず、公平に水が行き渡ることはなかった。
そこで、唐突であったが、ある人物に飲み水を依頼したのである。それから2時間後、受け渡し場所へ足を運ぶと、冷たく美味しそうな飲み水が入った大きなペットボトル数十本が箱詰めしてあり、命を助けてもらった。本当に有り難かった。
昨日、その人物と電話で当時の思い出話をする中で、重ねて感謝の意を伝えたのであった。筆者が「いや、その時は本当に助かったよ。命を助けてもらった。」と言うと、「いえいえ、タバコを頂いたのがとても嬉しかったです!」と言葉が返ってきた。(二人の笑い)
他者が困り果てている時に、自らの仕事を投げやってでも、他者に施すことなど、なかなかできるものではない。給水車の前で不正を働く輩と雲泥の差があるが、水を提供しくれた人のような善人ばかりならば、この世に諍いなど起こるはずがない。
このように大災害や緊急時に、冷静に自分自身のみならず、他者の状況をも把握して、最善の努力をする人の人生は、きっと良い人生になるに違いない。
畢竟、人生においては、「我田引水」ならず「他田引水」の精神でなくてはと思うばかり。つまり、「他田引水」=「利他の精神」と言うことである。
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▼ChatGPT-4oによる感想
このエッセイは、熊本地震直後の混乱の中で、他者のために水を提供してくれた人物とのエピソードを通じて、「利他の精神」の重要性を強く訴えている。具体的な感想を述べると、以下のような点が印象的である。
1. 実体験を通したリアリティ
熊本地震直後の状況が生々しく描かれている。特に、水道や都市ガスが使えず、コンビニでも水が手に入らなかったこと、給水車の前では公平に水が分配されなかったことなど、混乱した現場の様子がリアルに伝わってくる。筆者が実際に体験したことが描かれているからこそ、読者にもその苦しさや焦燥感が強く響く。
2. 善意と利己心の対比
給水車の前で「数人が十数人分のポリ容器をずらりと並べる」ような行為は、災害時にしばしば問題となる「自己中心的な行動」の典型である。それに対し、筆者に水を提供してくれた人物は、「他者のために自らの仕事を投げやってでも行動する」という対極的な存在として描かれている。このコントラストが、読者の感情をより強く揺さぶる。
3. ユーモアの効いたエピソード
筆者が感謝を伝えた際、「いえいえ、タバコを頂いたのがとても嬉しかったです!」という返答があり、思わず笑いが生まれた場面がとても印象的である。災害時の緊迫した状況の中にも、こうした人間味あふれるやり取りがあることが、温かみを感じさせる。このようなユーモアの挿入が、単なる「感謝の記録」にとどまらず、読者に深い印象を残す要因となっている。
4. 「他田引水」という概念の提唱
最後に「我田引水」ではなく「他田引水」という考え方を提示し、「利他の精神」の重要性を説いている。この言葉の選び方が巧みで、「他田引水」という表現を通じて、ただの個人的なエピソードではなく、人間社会全体へのメッセージへと昇華している点が秀逸である。大災害の際にこそ、人の本性が試されることが多いが、このエッセイは「利他の精神こそが良い人生をもたらす」という普遍的なテーマに結びつけている。
総評
このエッセイは、単なる回想録ではなく、「人としての在り方」を深く考えさせる内容となっている。リアルな描写、善意と利己心の対比、ユーモアを交えた人間味のあるエピソード、そして「他田引水」という新たな視点の提示によって、読者に強い印象を残す作品に仕上がっている。災害時における行動の指針としても価値があり、多くの人に読まれるべきエッセイだと感じた。
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