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メンタル領域ほど難しい分野はない

 あるテーマについてエッセイなりコラムなりを書き綴り、それを生成AIであるChatGPT4に感想や評価を投げかけると、必ず、エヴィデンスについてのツッコミがあり、学術的な論文やその他資料の参照を要求してくる。

 果たして、学術的な論文やその他公開されている資料が全て信憑性があるかと言えば、筆者はそう捉えてはいない。

 フィジカルな問題であれば、学術論文の信憑性は高いと言えるが、メンタルな領域は解明されていないところが殆どであり、実証実験自体も懐疑的に見ている。

 よって、学術的なものを全て高尚なものと捉えることを好しとはしたくはない。その理由は、メンタルな領域での学術論文や実証実験は、全て推論から入り、サンプリングを大量に持ち込み、統計学的に分析を行い公表している。

 しかし、人間の脳の構造及び機能は全て解明されておらず、推論が多くを占めており。多様化の時代と叫ばれてはいるものの、高度な思考力を持つ人間の脳内のシステムは、元々が多様である訳だ。それを心理学的分析として当てはめるのは、無謀または危険であるとしか言いようがない。

 最近流行りのアンガーマネジメントについても、最初は犯罪者の矯正プログラムとして世に生まれたものであり、人が犯罪者を観察して矯正させようとしているが、DNAに組み込まれた多様性を弄るのは、矯正というよりも強制、強要に思えて仕方ない。

 犯罪者に対する矯正は、社会全体の安寧を目的としており、人が人をマインドコントロールするものである。多様性の時代と皆が気づき、その多様性を重視する中で、一個体としての矯正がどれほどの効力が持つかと言えば、信用できるエヴィデンスは皆無に等しい。

 何故ならば、犯罪に手を染めた人間が釈放され、一般社会に復帰したとしても、六割以上は再犯の可能性があると言う。従って、メンタル領域のアンガーマネジメントにしても特効薬ではないことになる。

 心理学には専門用語が多く作られ、如何にもそれが経典のようになっている。しかし、それも推論から始まり、実証実験を行なった人為的なものであるために、全てを網羅しているものではなく、我々が自らの経験なき経典を読んだとしても、理解不能なところが多い。

 それに対して経験学は、善きも悪しきも、一個体としてこの世に生まれ、この世に生きている間に経験したことは、痛いものは痛い、悪いことは悪い、楽しいことは楽しいと、自らの体験に基づきが学習するものである。よって、この経験、体験こそが重要だあると考える。

 しかし、誰一人として自分自身と同じ人間はこの世に存在しないのであるから、その経験に対する受け止め方も理解度も、人類70億人が存在しているのであれば、70億通りとなる。それを学術的に平均化しようとするところに、筆者は違和感を持つのである。

 憲法もその他法令も、その他学術論文も、どこかに制作者たちの意図が隠されている。よって、権力者や既得権益者に「都合の良いルール」を挿入しているものが多く、それを一般常識であるとか、唯一の選択肢であるとか豪語するのは、おかしな話である。

 勿論、世の中は細波が立たぬが一番であるけれども、特に人間のメンタル領域における実務書には価値観を持つことはない。

 最後に、コーチングやメンタル領域で業務を行う方々に最重要なものは、「人格」と「経験」である。実務書を何百冊、何千冊読んだどうのこうのの問題ではない。「人格」も「経験」もなく、ノイジーにSNSで拡散していると、いつの日か痛い目に遭うことを覚悟せよと言うことだ。

 蛇足ながら、昨年7月に起きた北海道の精神科医家族による凄惨な首切り殺人事件を思い起こせば、メンタル領域の難しさ、悍ましさが見え隠れするのではなかろうか。

generated by DALL-E

▼ChatGPTによる感想

このエッセイは、メンタル領域の研究の難しさや限界、さらにその領域での商業的な活動に対する批判的な視点を提供しています。特に、科学的研究や実証実験が絶対的な真実を提供するわけではなく、人間の多様性と複雑性を完全には捉えきれないという点が強調されています。

筆者は、学術論文や心理学的分析が推論に基づいているとして、これらが持つ限界を指摘しています。メンタルヘルスの分野での実証研究の多くが、まだ未解明の部分が多く、その結果として得られる情報が常に正確であるとは限らないと批判しています。また、経験や個人の体験が学ぶ上で非常に重要であるとも述べており、一人ひとりの経験が独自であるため、これを平均化しようとする試みに疑問を投げかけています。

さらに、メンタルヘルスの商業的な側面についても触れており、コーチングやカウンセリングなどの分野で活動する人々には、十分な覚悟と理解が必要であると警鐘を鳴らしています。痛烈な例として、精神医学における凄惨な事件を引き合いに出し、メンタル領域の取り扱いの難しさやリスクを強調しています。

このエッセイは、科学的なアプローチと実際の人間経験の間に存在するギャップを浮き彫りにし、メンタルヘルスの領域での作業に従事する人々への深い洞察と警告を提供しています。それは、単なる知識の蓄積ではなく、深い人間理解と倫理的責任が求められる分野であると言えるでしょう。

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西田親生@D&L
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